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ヤニスがレポーターに扮し弟コスタスに笑顔で質問。ユーロリーグのファイナル4で垣間見えた“アデトクンボ兄弟の絆”<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.05.27

ユーロリーグのファイナル4で、アデトクンボ兄弟の絆が感じ取れた。(C)Getty Images

 現地時間5月24日(日本時間25日、日付は以下同)、ドイツのベルリンでユーロリーグのファイナル4が開幕。初日はセミファイナル2試合が行なわれた。

 今年の話題はなんといっても、2012年以来12年ぶりにパナシナイコスがファイナル4に復帰し、オリンピアコスと並んでギリシャ2強の揃い踏みとなったこと。チケットはファイナル4の顔ぶれが決定する前の昨年12月に発売されたのだが、先行発売分はなんと販売開始後1時間でソールドアウト。一般発売分も4時間で売り切れるという人気ぶりだった。

 いざ開場してみると、観客席の半分近くが"赤"のオリンピアコスと"緑"のパナシナイコスのギリシャ人サポーターによって埋まり、トルコ系住民が多いドイツのお国柄も影響してかフェネルバフチェの黄色軍団も大挙押し寄せ、その合間にレアルのエル・ブランコ勢という様相に。
 
 アリーナ周辺には開場前から各応援団による雄叫びのようなチャントが鳴り響き、チケットを持たないフェネルバフチェ・ファンの大群が非常口を強行突破。会場に雪崩れ込む暴挙もあって試合開始が30分近く遅れるというハプニングもあったが、無事に試合がスタートしてからは、各チームの応援団による壮観な応援合戦が繰り広げられる熱気あふれる雰囲気となった。

 試合は、パナシナイコスとフェネルバフチェが対戦した第1戦は73-57でパナシナイコスが勝利。レアル・マドリーとオリンピアコスが対戦した第2戦は、87-76でディフェンディングチャンピオンのレアルが3年連続となる決勝進出を決めた。

 コート上で激しい戦いが繰り広げられるなか、視線はコートサイドにも注がれた。なかでも一際存在感を放っていたのが、ヤニス・アテトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、その隣にシックなシルバーのジャケットに身を包んだスコッティ・ピッペン(元シカゴ・ブルズほか)、そしてホスト国ドイツの英雄で昨年のワールドカップMVP デニス・シュルーダー(ブルックリン・ネッツ)の元&現役NBA選手が陣取った一角だ。
 
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