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八村の声援が届いたか⁉ウィザーズがヒート相手に大番狂わせを起こし、ロッカールームはお祭り騒ぎ

秋山裕之

2019.12.31

キャリアハイの29得点をマークしたマクレーをはじめ、ウィザーズのベンチ陣が爆発しヒート相手に大金星。(C)Getty Images

 12月30日(日本時間31日、日付は以下同)、ワシントン・ウィザーズはホームのキャピタル・ワン・アリーナで、マイアミ・ヒートとの一戦に臨んだ。

 ヒートは現在イースタン・カンファレンス2位の24勝8敗、リーグ全体でも3位と絶好調。躍進の立役者であるジミー・バトラーを筆頭に、この日もベストメンバーで敵地に乗り込んできた。

 その一方、ウィザーズは2試合連続でエースのブラッドリー・ビールが欠場。さらにトーマス・ブライアントやモリッツ・ヴァグナー、八村塁、ダービス・ベルターンスといった主力も不在で、ヒートとは真逆の苦しい台所事情での戦いを強いられた。

 だが、バスケットボールは何が起こるかわからない。なんとウィザーズは堅守を誇るヒートから最大20点ものリードを奪い、123-105で下すという大番狂わせで2019年を終えたのである。

「この勝利は今シーズンのなかで、最も感動的な努力と勝利だ」

 スコット・ブルックス・ヘッドコーチ(HC)が開口一番に語ったのも頷ける、会心の試合内容だった。
 
 まずはビッグマンとしてペイントエリアのパトロール役を務めるイアン・マヒンミが、キャリア12年目で自己ベストとなる25得点をマーク。さらに5リバウンド、2スティール、2ブロックと攻守で見事な活躍を見せた。

 そして会場を驚嘆させたのが、セカンドユニットの大爆発だ。8本中6本の3ポイントを成功させたジョーダン・マクレーが29得点、4リバウンド、8アシストと暴れ回れば、2WAY契約のギャリソン・マシューズも4本の長距離砲を含む自己最多の28得点、イシュ・スミスも19得点、7アシストと続き、なんとベンチ陣だけでフランチャイズ新記録となる計80得点を叩き出した。

 特にキャリア11試合目だったマシューズは、第2クォーターだけでこれまでの自身最多得点(6)を大きく上回る20得点の集中砲火。マヒンミも前半だけで19得点と、この日は縁の下の力持ち的な存在だった選手たちが主役へと躍り出た。

 アイザイア・トーマス、ゲイリー・ペイトン二世、トロイ・ブラウンJr.は計18得点に終わったものの、トーマスは得意のトランジションスリーでチームに勢いをもたらし、ペイトン二世も約14分間のプレータイムで3スティールを奪うなど、それぞれが持ち味を発揮。ベンチスタートのアンジェス・パセチニクスも約18分の出場で10リバウンド、2ブロックと奮闘するなど、ウィザーズにとって今季最高の勝利だったと言っても過言ではない。
 
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