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ジョージ移籍でまさかのプレーイン圏外予想となったクリッパーズ。指揮官は「皆さんが間違っていると証明するのが楽しみ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.08.29

ジョージとウエストブルックが抜けたクリッパーズは、レナード(右)とハーデン(左)の2大エース体制で今季に臨む。(C)Getty Images

 現地時間8月22日、米スポーツ専門局『ESPN』が、NBAのウエスタン・カンファレンスに所属する全15チームの2024-25レギュラーシーズン勝敗予想を公開した。

 トップは昨季大混戦の末に首位で終えたオクラホマシティ・サンダーで57勝25敗。続いてプレーオフへストレートインできる2位から6位には順に、ミネソタ・ティンバーウルブズ(54勝28敗)、ダラス・マーベリックス(52勝30敗)、デンバー・ナゲッツ(52勝30敗)、フェニックス・サンズ(49勝33敗)、サクラメント・キングス(47勝35敗)が並んだ。

 一方、昨季プレーオフへ進出しながらもファーストラウンド敗退に終わったLAを本拠地に置く2チームは厳しい予想に。ロサンゼルス・レイカーズは11位の44勝38敗、ロサンゼルス・クリッパーズは12位の43勝39敗でまさかのプレーイン・トーナメント進出圏外となった。

 ただ、6位のキングスから12位のクリッパーズまではわずか4勝差と、予想の上でも今季のウエストは激戦模様。LAの2チームが揃ってプレーオフ出場を飾る可能性も十分考えられる。
 
 クリッパーズは、昨季までカワイ・レナードと2枚看板を務めてきたポール・ジョージがFA(フリーエージェント)となりフィラデルフィア・セブンティシクサーズへ移籍した。トーリアン・プリンス(現ミルウォーキー・バックス)とスペンサー・ディンウィディー(現マブズ)が退団したレイカーズと同様、戦力ダウンしたと見られているが、現代のリーグはスーパースターを多く揃えたからといって優勝できるわけではない。

 クリッパーズの指揮官として5シーズン目を迎えるタロン・ルーHC(ヘッドコーチ)は、先週『ESPN』に対し「ジョージを失ったことで、皆さんはすぐさま『あのチームは勝てやしない』、『競争力はなくなった』と見てしまう」と話していたが、それが逆にモチベーションになっていると語る。

 このチームにとって、攻守両面で複数のポジションをこなし、平均20点以上を計算できるジョージの移籍が痛手となったことは事実。ただ、指揮官はこうも口にしていた。

「だがそのことが私へ挑戦状を叩きつけてくれる。いいさ、大多数の人が我々のことを(優勝候補から)除外したり、いいチームになるとは思ってくれなくてもね。それが私にとてつもなく高いモチベーションをもたらしてくれるんだ」
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指揮官はハーデンに期待「みんなのプレーを楽にしてくれる」