NBA

復帰は3月?左手骨折で離脱中のステフィン・カリーがシューティングを開始

秋山裕之

2020.01.13

シューティング練習を開始したカリー。復帰まではもう少し時間がかかるが、チームには同行しておりベンチから若手たちに好影響を与えている。(C)Getty Images

 1月12日(日本時間13日、日付は以下同)。ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーが、2月1日に骨折した左手第二中手骨の術後経過を再診断すると地元メディア『NBC Sports Bay Area』が報じた。

 昨年10月末に同箇所を骨折したカリーは、11月、12月と2回の手術を断行。1月8日には留め具なしで初のシューティングを行なった。この時はウォリアーズ育成コンサルタントのスティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)と、アシスタントコーチのブルース・フレイザーとのワークアウトでシューティングをしていたのだが、10日にはチームメイトのドレイモンド・グリーンとシューティングを行なったと『The Athletic』が報道。

 なお、昨ファイナル第6戦で左ヒザ前十字靭帯を断裂したクレイ・トンプソンは、今年のオールスターブレイク(2月14日~19日)の間に再診断を受ける予定だという。

 昨季まで5年連続でウエスタン・カンファレンスを制し、3度の優勝を飾ったウォリアーズだが、今季は主力の多くがケガに苦しみ、ここまでウエスト最下位の9勝32敗。プレーオフ出場圏内にいる8位のメンフィス・グリズリーズ(18勝22敗)とは9.5ゲーム差と、プレーオフ出場は厳しい状況にある。
 
 それでも、カリーとトンプソンはチェイス・センターで行なわれるホームゲームに私服姿でベンチからチームメイトへ声援を送っており、大きな刺激を与えているという。『USA Today』は若手選手と指揮官のコメントをこのように紹介している。

「カリーがベンチで小さな子どものように飛び跳ねて、僕のことを励ましてくれるんだから、まるで夢みたいだ。まさに彼が持つ自己犠牲の精神さ」(グレン・ロビンソン三世)

 今季サクラメント・キングスから加入したウィリー・コーリー・スタインはもともと「カリーの大ファンなんだ」と公言しており、カリーとトンプソンについて、次のように語る。

「あの2人は若手選手へ大きな自信を与えている。スター選手たちから『シュートを打て』『何か違うことをするんだ』といった言葉をかけられたら、これまでとは違うマインドセットをもたらすものさ」

 その様子を見たスティーブ・カー・ヘッドコーチ(HC)は「それこそ、我々がこの5年間でやってきたこと。楽しんでゲームに臨み、互いの功績を称え合ってきたんだ。ステフがサイドラインで跳び回る時というのは、若手の誰かがいいプレーを見せた時だからね。そのシーンを見ると、このチームが土台を築いてきたことを思い出させてくれる」と目を細めていた。

 カリーの今季中の復帰について、カーHCが「確実だ」と明かしていたものの、復帰時期については「3月のどこか」と話していたため、コートに立つのはレギュラーシーズン終盤になる見込み。

 それでも、カリーとトンプソンというチームの絶対的な基盤がベンチから若手にエールを送っていることは、若手選手たちにとってこの上ない自信につながっていることだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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