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“スーパースター候補”バンケロを中心に2年連続の躍進が期待されるマジック。王者セルティックスの2大OBも警戒<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.09.03

21歳のバンケロ、23歳のヴァグナー(右)ら若手を中心に躍進著しいマジック。王者セルティックスの対抗馬に挙げる声も。(C)Getty Images

 オーランド・マジックは昨季、47勝35敗の成績で5年ぶりに勝率5割を上回り、2019-20シーズン以来のプレーオフ進出を果たした。21歳のパオロ・バンケロと23歳のフランツ・ヴァグナーを中心とした若い陣容だが、リーグ王者に輝いたボストン・セルティックスのOBは、マジックが古巣を苦しめる存在だと警戒している。

 マジックと言えば1990年代にシャキール・オニール&アンファニー・ハーダウェイ、2000年代後半にドワイト・ハワードを擁してイーストの上位争いを演じた。しかし、2012年夏にハワードが退団して以降は成績が急降下。23年までの11シーズンで勝率5割を上回ったのは18-19シーズンの1回のみ、プレーオフ進出2回と我慢の時期が続いた。

 しかし昨季、2022年ドラフト全体1位指名のバンケロが平均22.6点をあげてオールスターに初出場したほか、19.7点を記録したヴァグナー、ジェイレン・サッグス、コール・アンソニー、ウェンデル・カーターJr.らタレントが噛み合い、レギュラーシーズンで47勝をあげイーストの第5シードを獲得。プレーオフでは1回戦で第4シードのクリーブランド・キャバリアーズ相手に3勝4敗で涙を呑んだが、確かな存在感を示した。
 
 オフにはヴァグナーと5年の延長契約を結び、主力に変動なく今季を迎えるマジックに対する期待は高い。

 ポッドキャスト番組『Ticket&The Truth』に出演した殿堂入り選手でセルティックスOBのポール・ピアースも、「キャブズ、マジック、ペイサーズでどのチームがより良いか?」とのテーマに、「僅差だがオーランドが上だと思う」と答えた。

「私は(キャブズの)ドノバン・ミッチェルが好きだ。彼はおそらくベストプレーヤーだろう。でも、(マジックには)バンケロとヴァグナーがいる。彼らは若く、自信を持っている。サッグスも控えている。彼らは一緒にプレーする術を理解していて、セルティックスにとって問題を生じさせる存在になるだろう。それらのチーム(キャブズ、ペイサーズ、マジック)の中で、近年セルティックスを苦しめた唯一のチームだ」

 マジックはバンケロが加入した2022-23シーズンにセルティックとの直接対決で3勝1敗、昨季は成績こそ1勝2敗だったが、強豪相手に若いメンバーたちは堂々たるプレーを見せた。同じくセルティックスOBで殿堂入り選手のケビン・ガーネットは、セルティック超えを果たすためには、さらなる戦力整備が必要だと説く。

「パオロがポテンシャルを発揮できれば、おそらく"スーパースター"だろうね。ただ、ほかにも助けが必要だ。ヴァグナーやほかの選手たちのことも好きだけど、いくつかピースを加えなければならない。俺はコール・アンソニーが好きだ。特に彼の闘争心がね」

 マジックが昨季以上の台風の目となれば、NBAの新シーズンは一層面白いものとなりそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

「もっと良くなるだろう」バンケロが今季のマジックに自信「イーストを勝ち上がるチャンスだってある」<DUNKSHOOT>
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