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「誰もがジーターにはなれない」前ウォリアーズHCが“愛弟子”トンプソンのマブズ移籍を語る「こういう世界だから仕方ない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.09.09

ジャクソン(左)がかつての教え子トンプソン(右)のマブズ移籍について語った。(C)Getty Images

 現地時間9月5日(日本時間6日)。ポッドキャスト番組『SWAY'S UNIVERSE』の最新エピソードが公開され、マーク・ジャクソンがゲスト出演した。

 ニューヨーク・ニックスでNBAデビューしたジャクソンは、191cm・88kgのポイントガード(PG)として1987-88シーズンに平均13.6点、4.8リバウンド、10.6アシスト、2.5スティールをマークして新人王を獲得。翌1988-89シーズンにはオールスターにも選ばれた。

 身体能力こそ決して高くなかったものの、持ち前のパスセンスとプレーメーキングで数多くのショットを味方へお膳立て。PGの中ではパワーも備わっていたこともあってポストプレーも繰り出し、ビハインド・ザ・バックパスで会場を沸かせたほか、スクープショットやフローター、土壇場で決める3ポイントなどで見せ場を作ってきた。

 ニックスやロサンゼルス・クリッパーズ、インディアナ・ペイサーズなどでプレーし、NBAキャリア17シーズンで歴代6位の通算1万334アシストを積み上げてきたジャクソン。引退後に米スポーツ専門局『ESPN』でアナリストをこなし、ジェフ・ヴァン・ガンディやマイク・ブリーンとのトリオで長年活躍した。
 
 現在は自身のポッドキャスト番組『The Mark Jackson Show』もこなす59歳のレジェンドは、ゴールデンステイト・ウォリアーズが王朝を構築する"土台"を作り上げた人物でもある。

 2011-12~13-14までの3シーズン、ウォリアーズで指揮を執ったジャクソンは、ステフィン・カリーとクレイ・トンプソンを"スプラッシュ・ブラザーズ"へ仕立て上げてリーグ全体を震撼させ、さらにはドレイモンド・グリーンの能力を買って積極的に起用。

 2014-15シーズンから指揮官に就任したスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)の下、ウォリアーズが4度の優勝を飾る上で不可欠な存在となった"ビッグ3"を機能させる手助けをしてきた功労者が、ジャクソンと言っても過言ではない。

 今夏ウォリアーズは13年間(実働は11年間)も在籍してきたトンプソンを、6チームが絡むサイン&トレードでダラス・マーベリックスへ手放したが、これについてジャクソン前HCはこう話していた。
 
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「クレイは大丈夫」と太鼓判を押すジャクソン