NBA

シャックがウェンバンヤマを称賛も、プレースタイルに注文「ジャンパーをたくさん打っているようでは支配的な選手にはなれない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.09.12

レジェンドのシャック(左)はウェンバンヤマ(右)に対し、インサイドを支配するよう注文をつけた。(C)Getty Images

 昨季、鳴り物入りでNBAデビューを飾ったヴィクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)は、平均29.7分と抑え目のプレータイムながら21.4点、10.6リバウンド、3.9アシスト、1.24スティールにリーグベストの3.58ブロックを叩き出した。

 NBA史上6人目となる満票で新人王に選ばれた男は、オールルーキー1stチームにも文句なしで選出され、新人では初のオールディフェンシブ1stチームにも名を連ねた。

 パリオリンピックではフランス代表のユニフォームに袖を通し、母国開催の祭典で銀メダルを獲得。充実の夏を過ごしたと言えるだろう。

 スパーズは昨季ウエスタン・カンファレンス14位の22勝60敗(勝率26.8%)に終わり、5シーズン連続でプレーオフから遠ざかっている。それでも、オールスター前にリーグワースト3位の11勝44敗(勝率20.0%)だったチームは、球宴後に11勝16敗(同40.7%)と健闘を見せ、未来への希望を抱かせた。

 そんなチームは今夏に大ベテランの司令塔クリス・ポール、攻守で計算できるベテランフォワードのハリソン・バーンズを獲得。選手層の厚みを増しただけに、昨季以上の戦績を残すことが期待されている。
 
 近い将来のMVP候補と評されるウェンバンヤマは、224cmのサイズに240cmのウイングスパンを誇る超逸材。ガードのように滑らかな動きからドライブやプルアップジャンパー、3ポイントも難なく決めることができ、プレーメーカーとしても光るものを見せる。

 20歳のビッグマンは今季さらにスタッツを伸ばすことが予想されているが、かつてNBAのインサイドを牛耳ったレジェンドは、そんなウェンバンヤマに対して注文をつけている。現地時間9月5日に公開された番組『The Pat McAfee Show』の最新エピソードにゲスト出演したシャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)は次のように語った。

「ウェンビーは素晴らしい選手だ。だがジャンパーをたくさん打っているようでは支配的な選手になれるとは思えないね。もし彼が7フィート5インチ(226cm/公称は224cm)の"インサイドプレーヤー"だったら、答えはイエスだ。でもジャンパーばかり打っていると常にアップ&ダウンを繰り返すことになるだろう」
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シャックの注文の一方、プルアップからの3ポイントは上々の成功率を記録