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NBA

即戦力獲得か若手の成長に懸けるか……トレード期限までにセルティックスはどう動く?

ダンクシュート編集部

2020.01.15

1月6日から3連敗を喫したセルティックス。しかしエインジGMは「何かをしなければいけない時だとは思わない」と今季中に大きなトレードを行なわないことを明言した。(C)Getty Images

1月6日から3連敗を喫したセルティックス。しかしエインジGMは「何かをしなければいけない時だとは思わない」と今季中に大きなトレードを行なわないことを明言した。(C)Getty Images

 2019-20シーズンのNBAは、現地時間2月6日がトレード最終期限日に設定されている。例年、後半戦やオフシーズンを見据えて期限間近まで交渉や取引が行なわれるが、イースタン・カンファレンス2位(27勝11敗)につけるボストン・セルティックスのダニー・エインジGMは即戦力獲得よりも、若手の成長に懸ける意向のようだ。

 今季のセルティックスはケンバ・ウォーカー、ジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウンの3本柱をベースに開幕から上位をキープしてきた。しかし1月6日のワシントン・ウィザーズ戦から今季初の3連敗。そのうち、同地区のライバルであるフィラデルフィア・セブンティシクサーズにはエースのジョエル・エンビードが欠場したにもかかわらず、力負けした。

 NBA幹部同士には、セルティックスがファイナルに進出するには有能なビッグマンが必要だというコンセンサスがあるという。今季は3年目のダニエル・タイス(平均7.4点、6リバウンド)、エネス・カンター(平均9.3点、8.6リバウンド)を軸として上手く回してきたが、どちらも絶対的な存在ではない。

 しかし、エインジGMは「何かをしなければいけない時だとは思わない。我慢の時ではあったけど心配はしていない」と大幅なテコ入れはしないことを明言した。

「NBAには優れた選手がたくさんいて、獲得できる選手は常に存在する。しかし、チームをより良くするために何かしなければならないというストレスやプレッシャーでトレード期限は迎えない。気に入った取引があれば実行するし、もしなければ行なわない」
 
 ファイナル進出のためにラストピースが必要だとしたら――。そう尋ねられたエインジGMは、生え抜きガードのマーカス・スマートら将来の中心選手を放出してまで新戦力獲得に興味がない意志を明確にしている。

「そういった類いの表現はNBAではよく使われる。正しいピースを加えられるなら、マイケル・ジョーダンを獲得するチームはたくさんあるだろう。ただ、それがワンピースに依存する意味かと言えばそうじゃない。ゲームを変えられるピースの獲得は難しく、取引も難しい。

 若い有望選手をトレードで放出して、短期間の強化のためにベテラン選手の獲得に動くことになるとは思わない。私は今のチームのメンバー全員が好きだ。彼らに明るい未来がある。時にはよりバランスを良くするためにロースターを微調整する、でも同時に手を加えることで台無しにしてしまうこともある。変化のための変化を求めてはいない。我々に必要なのは、チームが良くなっていくための変化だけだ」

 あくまで、現有戦力で優勝を目指すべく、エインジGMは「我々はNBAでベストのチームになるまで満足しない。そして、今、自分たちが最高のチームとは見ていない。今のチームをとても気に入っている。大きく成長できる余地があり、残りシーズンが楽しみだ」と期待を寄せていた。

 エインジGMの決断が正しかったと証明するためにも、近年の壁になっているカンファレンス決勝を乗り越え、2010年以来のファイナル到達を果たしたいところだ。

構成●ダンクシュート編集部
 
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