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「ケガに見舞われても毎回カムバックしてきた」「これからもずっと兄弟だ」NBAを去るローズに盟友、恩師が惜別のコメント<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.09.27

引退を発表したローズ(左)に、ブルズ時代のチームメイトのノア(中央)、恩師シボドー(右)がコメントを贈った。(C)Getty Images

 9月26日、デリック・ローズ(元シカゴ・ブルズほか)が自身のインスタグラムを通じて現役引退を発表し、16年間のNBAキャリアに幕を下ろした。

 2008年にドラフト全体1位で入団し、史上最年少でMVPに輝いたブルズ時代を筆頭に、ローズは計6球団に在籍。ニューヨーク・ニックス、クリーブランド・キャバリアーズ、ミネソタ・ティンバーウルブズ、デトロイト・ピストンズ、メンフィス・グリズリーズでプレーしてきた。

 そのうち、ブルズ、ウルブズ、ニックス時代に指揮官としてローズとタッグを組んだのが、現在もニックスを率いるトム・シボドーHC(ヘッドコーチ)だ。恩師は球団を通じて次のように声明を発表した。

「殿堂入りにふさわしいキャリアを送ったデリック、おめでとう。彼は選手、それに人間、チームメイト、夫、父親としても素晴らしかった。

 人の真価が問われるのは、逆境とどのようにして向き合ってきたかです。その点で、彼以上に優れた者はいません。ホームタウンでプレーするプレッシャーを背負いながらNBA史上最年少のMVPになり、3年連続でケガに見舞われながら堂々と立ち振る舞い、決して心が折れることなく、毎回カムバックしてきました。

 彼の成長、どんなことがあろうと前へと進み続ける姿勢を見るたびに感激していました。彼は今も、そしてこれからも極めて特別な人間です。彼と一緒に築き上げてきた思い出の数々をこれからも大切にしていきます。彼の新たな章を楽しみにしています」
 
 ロ―ズが最も長く在籍したのはブルズの8シーズン(実働7シーズン)。キャリアで最も多く戦ったチームメイトはタージ・ギブソン(現シャーロット・ホーネッツ)で、ブルズとウルブズ、ニックスの3球団で計458試合をともにプレーしている。

 そのギブソンに次いで多く共演したのがジョアキム・ノアだ。メインスコアラーとそれを支える万能センターとして絶妙な連係を見せたビッグマンは、ブルズとニックスで計381試合をともに戦った。

 そのノアは自身のインスタグラムで、このように相棒を称えていた。

「君と一緒にコートを共有できたことは光栄だったし、特権に感じられ、プレーする醍醐味だった。この思い出はこれからも決して忘れない。何日もずっと続くストーリーだから!!!

 僕らの関係は逆境に直面してから強固になっていった。チャンピオンシップを勝ち獲ることはできなかったけど、チームメイト、友人としてお礼を言わせてくれ。君と仲良くなれたことをとても誇らしく思う。たくさんの思い出をありがとう。バスケットボールに関係なく、僕らはこれからもずっと兄弟だ!」

 ローズとノアを擁するブルズは2011年のプレーオフでカンファレンス・ファイナルに進出するも、レブロン・ジェームズ加入初年度のマイアミ・ヒートに敗退。ローズは翌12年のプレーオフで大ケガを負い、NBAファイナルへ駒を進めることができずにコートを去ることとなった。

 それでも、全盛時の爆発的なプレー、相次ぐケガに見舞われながら愛するバスケットボールのコートへ復帰すべく必死にもがいてきた姿、復活を遂げて喜びを爆発させたシーンなど、多くのファンや選手たちの心を揺さぶってきたローズ。これから先もバスケットボールに関わり続けて、その経験と思いを世界中の人々と分かち合ってほしい限りだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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