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世代交代を進めるウォリアーズ。先発の座をクミンガへ譲ったグリーン「俺はJKの大ファン。彼がうまくやってくれるのを見たいんだ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.12.08

ウォリアーズはグリーンをベンチに回し、22歳のクミンガを先発に配置転換した。(C)Getty Images

 現地時間12月5日(日本時間6日、日付は以下同)、ゴールデンステイト・ウォリアーズはヒューストン・ロケッツに99-93で勝利して連敗を5で止めた。

 この日はステフィン・カリー(両ヒザの痛み)とドレイモンド・グリーン(左ふくらはぎの張り)の両ベテランをケガで欠くも、ジョナサン・クミンガがキャリアハイの33得点に7リバウンド、2アシストと躍動。アンドリュー・ウィギンズも23得点、9リバウンドをマークしてロースコアゲームを制した。

 翌6日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦、カリーとグリーンが復帰したウォリアーズは先発ラインナップにメスを入れた。開幕から19試合連続でスターターを務めたグリーンをベンチに回し、クミンガを引き続き先発起用する決断を下したのだ。

 ただ、試合は約38分間にわたってリードを許し、90-107で敗戦。復帰したカリーが23得点、4アシスト、クミンガが13得点を残すも、相手の好守の前にフィールドゴール成功率39.0%(32/82)、3ポイント成功率28.2%(11/39)とオフェンスが沈黙した。

 もっとも、スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は「(しばらく)見てみよう」と、新たな布陣で当面の間戦っていく構え。ベンチから26分29秒プレーして10得点、9リバウンド、6アシスト、2スティール、1ブロックをマークしたグリーンも控えを受け入れたと語る。
 
「もちろん俺は構わない。彼が加入してからというもの、俺はJK(クミンガ)の大ファンの1人なんだ。だから彼がスタートで出場する機会があるなら、偽善的になっちゃいけない。彼ら(コーチ陣)が彼をスタートさせたいなら、あとは俺次第。俺は彼がうまくやってくれるのを見たいんだ」

 キャリア13年目のグリーンは198cm・104kgのフォワード兼センターで、4年目のクミンガは201cm・102kgのフォワード。サイズはほとんど変わらないものの、チームのシステムを知り尽くす前者はオフェンスでプレーメーカー役をこなし、ディフェンスでも守護神的な役割を担う。後者が明らかに優れているのは身体能力の高さくらいで、経験値は段違いだ。

 だが、グリーンはこれまでスクリーンのかけ方や2メンゲームのコツを指導してきた22歳の後輩に対し、ロケッツ戦の活躍も含めてこう称えていた。

「俺を差し置いて彼が機会を手にしたのであれば、それは仕方ないことだ。彼がその機会を勝ち獲ったんだ。実際、彼は木曜(ロケッツ戦)にものすごくいいプレーをしていた。だからもう1回、あるいは数回見てみたいものさ。それがうまく機能するなら続けていけばいい」
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グリーンの揺るぎない自信