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NBA

妻への惚気に不甲斐ないチームへの活、ジャバー超えの大記録……ヤニス&バックスの浮き沈みの激しい日々<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2025.01.12

今季、ヤニスとバックスは浮き沈みの激しいシーズンを送っている。(C)Getty Images

今季、ヤニスとバックスは浮き沈みの激しいシーズンを送っている。(C)Getty Images

 今季も屋台骨としてチームを支えているミルウォーキー・バックスのヤニス・アテトクンボが、現地時間1月8日(日本時間9日、日付は以下同)に行なわれたサンアントニオ・スパーズ戦(105-121で勝利)でキャリア432回目のダブルダブルを達成。これまでフランチャイズレコードを保持していたレジェンドのカリーム・アブドゥル・ジャバー(431回)を抜いて、球団新記録を樹立した。

 6シーズンで431回を達成した大先輩に対してヤニスは12シーズンと、倍近い年月を要しているとはいえ、当時とはプレースタイルも異なる状況での記録更新は偉大だ。今季も30試合に出場して達成できなかったのはわずか4戦と、好記録であるはずのダブルダブルもヤニスにとっては通常運転になっている感すらある。

 ちなみに、トリプルダブル回数もヤニスの49回がダントツで、2位のジャバー(8回)を大きく引き離している。直近では、1月6日のトロント・ラプターズ戦で11得点、12リバウンド、13アシストをマーク。11得点は彼にしては少なく、今季の最少スコアでもあるのだが、この試合途中にヤニスは右手の小指にケガを負っていた。第2クォーター終盤、RJ・バレットの速攻を止めに行った際にリムにぶつけて故障したもので、血が止まらずに3針縫う処置を施したあと、ヤニスは後半戦もコートに立った。
 
 ドック・リバースHC(ヘッドコーチ)は、本人が「大丈夫。続けられる」と言ったため、後半戦も起用したと試合後に明かしているが「彼は間違いなく戦力となってくれたが、ボールハンドリングの際に痛んでいるのが見てとれた」と状況を語っている。

 ヤニス本人は、128-104で勝利した結果にご満悦の様子で、試合後のメディア対応では「『指を縫ったんだ』ってワイフに言った。でも彼女はそれでも側にいる、自分のことが好きだと言ってくれた。試合にも勝ったし、良い日だ」と惚気ている。実際に小指には痺れを感じていたというが、そこに意識を向けないようにプレーに集中したとのことだ。

 今後の試合への影響を尋ねられると「3ポイントは打てないかもしれないな……まいったぜ」とこれまたイタズラっぽい笑顔で返答。もとよりアウトサイドシューターではないヤニスの、秀逸なジョークだった。
 
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