現地時間２月１日（日本時間２日、日付は以下同）に起きたダラス・マーベリックスのルカ・ドンチッチ放出は、単に衝撃的だっただけでなく、"若く将来有望なフランチャイズプレーヤーさえも、簡単にトレードされてしまう"という悲しき事実を、改めてリーグ中に周知させるビッグディールだった。

　ミネソタ・ティンバーウルブズのアンソニー・エドワーズも、ドンチッチのトレードに胸中穏やかでない選手の１人。現在23歳、チームの絶対的エースとして昨季ウルブズをカンファレンス決勝まで導いた生え抜きスターだが、25歳で昨季マーベリックスをファイナルへと押し上げたドンチッチですら放出されたのだから、明日は我が身と考えても不思議はないだろう。

　２月３日のサクラメント・キングス戦後、エドワーズは今回のトレードについて語ったが、その言動からは完全にショックを受けている様子が伝わってきた。

「クレイジーだよ。25歳で、おそらくNBA最高のスコアラーをトレードしたんだ。25歳だぜ？そして彼はトレードについて知らされていなかった。なぜ彼が放出されたのか、誰かがもっと調べなければならない。

　25歳でトレードなんてあり得ないだろ、ファイナルに行ったばかりだぞ。ルカがかわいそうだよ。ダラスでベビーベッドをはじめ、あらゆるものを買ったってYouTuberが言ってるのを見た。最悪だよ。最悪だ」
  　そしてエドワーズは、ウルブズのGM（ゼネラルマネージャー）を務めるティム・コネリーに対し、自身をトレードする際には必ず教えてほしいと、冗談とも本気とも取れないようなユニークなコメントを残した。

「俺は怖い。ティム、もし俺を放出するなら教えてくれ。ルカがトレードされるなら、誰でも出される可能性がある」

　その後、ウルブズはエドワーズと長期的にコミットするつもりであることを記者から伝えられると「よかった。俺もベビーベッドを買ったばかりなんだ」とジョーク交じりに語った。

　とはいえ、今回のトレードで得た教訓は、エドワーズが語ったようにアンタッチャブルな選手などリーグにほとんどいないということ。２月６日のトレード・デッドラインまで、各球団の動向から目が離せそうにない。

構成●ダンクシュート編集部

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