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NBA

電撃トレードで世界的人気チームの一員となったドンチッチ。レイカーズ入りが欧州のバスケ界にもたらすメリット<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2025.02.06

ドンチッチのレイカーズ加入は、欧州のバスケ界にも大きな恩恵をもたらしそうだ。(C)Getty Images

ドンチッチのレイカーズ加入は、欧州のバスケ界にも大きな恩恵をもたらしそうだ。(C)Getty Images

 NBAの歴史で最大級とも言われているルカ・ドンチッチのロサンゼルス・レイカーズへの電撃トレード。

 寝入りばなにレイカーズ移籍を知ったドンチッチはショックのあまり涙を流したとも報じられているが、欧州で高い信頼性を誇るバスケットボール情報サイト『Basket News』は、このトレードは、本人のみならず、ヨーロッパのバスケットボール界にかつてないほどの恩恵をもたらす可能性がある出来事だと、3つの理由を挙げて説明している。

 まずひとつ目は、世界的な露出が大幅に拡大すること。

 NBAで通算17回の優勝回数を誇るレイカーズは、ドンチッチがこれまで在籍していたダラス・マーベリックスと比べてブランド力や影響力が段違い。“レイカー”の一員となったことで一層メディア露出が増え、活躍することで、ドンチッチのプレーヤーとしての地位はマブズ時代よりも格段にアップする。

 マブズOBであるドイツ人のダーク・ノビツキーは、ヨーロッパで絶大な人気と尊敬を勝ち得たレジェンドで、欧州では常に話題の中心となっていたが、世界的にはアメリカ人のトップスターほどではなかった。それは現役屈指の実力者であるニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)も同様だ。
 
 もしドンチッチがレイカーズを優勝に導くことができれば、 彼は「ヨーロッパのスター選手」ではなく、「NBAの看板選手」になれる可能性がある。そうなることで、欧州出身選手全体のステータスの向上にもつながる、と同メディアは主張している。

 加えてヨーロッパでのソーシャルメディアの露出、TV視聴率、グッズの売り上げなど、バスケを取り巻く市場の活性化も望める。

 ふたつ目は、“キング”レブロン・ジェームズの下で学べる恩恵だ。

 レブロンは年間150万ドルをフィジカルトレーニング代に投じていると言われる。徹底した自己管理により、不惑を迎えてもベストシェイプをキープしている彼が身近にいることで、体調管理に問題があると指摘されているドンチッチには自ずと大きな刺激になる。

 今季もケガの影響で欠場数が増えているが、スロベニア代表の大黒柱として国際大会に出場していることもあって、レギュラーシーズン全82試合をフルコンディションで臨むことは難しい状態にある。

 そんなドンチッチにとってレブロンのワークエシック(労働倫理)は最高の手本となり、フィジカルコンディションの改善がプレーの質をさらに上げるだけでなく、トップレベルでキャリアを長く継続する術を学ぶことにもつながる。

 もちろん身体作りのみならず、レブロンのプレーやマインドセットも身近で吸収できる。

 レブロンのような現役レジェンドをメンターにできるのは、神童と言われていたドンチッチにとって、プラス以外の何物でもない。
 
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