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プレーオフ進出に黄信号サンズ。ホームでの大敗にデュラントが苦言「まったく自分たちのプレーの基準に達していなかった」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.03.04

デュラントはウルブズ戦で26得点をマークしたが、エドワーズ(左)に44得点の爆発を許し、サンズは大敗した。(C)Getty Images

 フェニックス・サンズは、2月に3連敗を2度、4連敗を1度喫し、この月をリーグワースト3位の3勝10敗(勝率23.1%)で終えた。チームは一時ベンチに配置転換していたブラッドリー・ビールを先発に戻したほか、若手のボル・ボルをスタメンで起用するなど試行錯誤を繰り返しているものの、現地時間3月2日(日本時間3日、日付は以下同)にはホームでミネソタ・ティンバーウルブズに98-116で敗戦。

 サンズはビッグ3のケビン・デュラントが26得点、10リバウンド、4アシスト、2ブロック、ビールが18得点、4リバウンド、3アシスト、デビン・ブッカーが17得点、4リバウンド、5アシストを記録。さらにタイアス・ジョーンズが10得点、ボルが9得点、11リバウンド、3アシストを残すも、相手エースのアンソニー・エドワーズに44得点を許したほか、22本のターンオーバーを喫し、そこから40得点を奪われて大敗した。

 3日を終えて、サンズはウエスタン・カンファレンス11位の28勝33敗(勝率45.9%)。プレーイン・トーナメント出場最終枠にいる10位のダラス・マーベリックス(32勝30敗/勝率51.6%)とは3.5ゲーム差で、5年連続のプレーオフ出場が危ぶまれている。
 
 ウルブズ戦後、チーム最年長の36歳のデュラントはこの日のパフォーマンスに苦言を呈していた。

「俺たちはまったく、自分たちのプレーの基準に達していなかった。ファンのみんなに恥ずかしい思いをさせてしまったし、こんなプレーをしてしまったことを自分たちは恥ずべきだ。俺はもっとチームを良くしていきたい」

 今季からマイク・ブーデンホルザーHC(ヘッドコーチ)が就任したサンズは、年俸総額が約2億2071万ドル(約328億8579万円)でリーグ最多。そのため、来季が契約最終年のデュラントにはオフにトレードの噂が出ている。

 チームは2020-21シーズンにブッカー、クリス・ポール(現サンアントニオ・スパーズ)、ミケル・ブリッジズ(現ニューヨーク・ニックス)、ディアンドレ・エイトン(現ポートランド・トレイルブレイザーズ)らを擁しNBAファイナルまで進出した。

 しかし、翌シーズンはカンファレンス準決勝で敗退、デュラントを獲得した22-23シーズンもカンファレンス決勝には進めず。さらにビッグ3体制1年目の昨季は、1回戦でウルブズにスウィープ負けと早々に姿を消した。

リーグ屈指のタレントを抱えながら、年々優勝から遠ざかっているサンズ。もし今季プレーオフ進出を逃した場合、オフのチーム解体は避けられなそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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