今季のNBAの新人王争いは、ルーキー最多の平均15.3点に2.4リバウンド、2.6アシストを残していたジャレッド・マケイン(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)が昨年12月中旬に左ヒザ半月板断裂で離脱したことで混沌としている。
もともと本命不在と囁かれていたなか、現状ではサンアントニオ・スパーズのステフォン・キャッスル、アトランタ・ホークスのザカリー・リザシェイ、メンフィス・グリズリーズのジェイレン・ウェルズがトップ3候補となっている。
現地時間3月20日時点で、平均14.0点、3.2リバウンド、3.5アシストをマークするキャッスルが一歩リード。リザシェイが同11.9点、3.7リバウンド、1.2アシスト、ウェルズが同10.7点、3.3リバウンド、1.7アシストと続いている。
ただ、昨季平均21.4点、10.6リバウンド、3.9アシスト、3.58ブロックをマークしたヴィクター・ウェンバンヤマ(スパーズ)、一昨季に同20.0点、6.9リバウンド、3.7アシストを記録したパオロ・バンケロ(オーランド・マジック)ら過去2年の新人王と比較すると小粒感は否めず、今季は数年後のブレイクを期待された選手たちが集まっている印象だ。
そのなかで、昨年のドラフトでホークスから全体1位指名を受けたリザシェイは、出場62試合のうち60試合で先発に名を連ねるなど奮戦を続けている。
20日にホークスの地元メディア『The Atlanta Journal-Constitution』に公開された記事の中で、チームの司令塔のトレイ・ヤングはフランス出身のルーキーフォワードを称えていた。
「(同じチームにいることで)バイアスがかかってはいるけど、僕からすれば彼が新人王になるべきだと思う。彼の今シーズンの働き、スターターとして投入されながら仕事をしていることを見てほしいね。ライバルたちと比較しても、彼の数字がそれを物語っていると思う」
203cm・91kgのリザシェイは、4月8日にようやく20歳を迎えるティーンエイジャー。オールスター前の平均11.4点、3.3リバウンドから、球宴後は13.4点、5.1リバウンドまで数字を伸ばしており、とりわけ3ポイント成功率は31.7%から44.0%という急成長ぶりだ。
3月に出場した9試合ではフィールドゴール成功率53.0%、3ポイント成功率42.3%、フリースロー成功率83.3%とショットの精度が増し、月間平均14.8点、4.3リバウンドと見事にスターターの一角を務め上げている。
今季のホークスはリーグトップの平均11.4アシストを誇るヤング、同3.03スティールで2位以下を圧倒するダイソン・ダニエルズを筆頭に、オニエカ・オコングやクリント・カペラ、途中加入のキャリス・ルバートやジョージ・ニアン、テレンス・マンといった選手たちが主軸を担っている。
チームはイースタン・カンファレンス7位の33勝36敗(勝率47.8%)と負け越しているものの、8位のマジック(32勝38敗/勝率45.7%)との1.5ゲーム差を死守してレギュラーシーズンを終えることができれば、イースト第7シードをかけたプレーイン・トーナメントをホームで戦うことができる(負けても9位対10位の勝者に勝てば第8シード獲得)。
ルーキーのリザシェイには、ヤングら先輩のサポートを受けながら残り13試合を戦い抜き、ポストシーズンでも意気揚々とプレーしてほしいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
もともと本命不在と囁かれていたなか、現状ではサンアントニオ・スパーズのステフォン・キャッスル、アトランタ・ホークスのザカリー・リザシェイ、メンフィス・グリズリーズのジェイレン・ウェルズがトップ3候補となっている。
現地時間3月20日時点で、平均14.0点、3.2リバウンド、3.5アシストをマークするキャッスルが一歩リード。リザシェイが同11.9点、3.7リバウンド、1.2アシスト、ウェルズが同10.7点、3.3リバウンド、1.7アシストと続いている。
ただ、昨季平均21.4点、10.6リバウンド、3.9アシスト、3.58ブロックをマークしたヴィクター・ウェンバンヤマ(スパーズ)、一昨季に同20.0点、6.9リバウンド、3.7アシストを記録したパオロ・バンケロ(オーランド・マジック)ら過去2年の新人王と比較すると小粒感は否めず、今季は数年後のブレイクを期待された選手たちが集まっている印象だ。
そのなかで、昨年のドラフトでホークスから全体1位指名を受けたリザシェイは、出場62試合のうち60試合で先発に名を連ねるなど奮戦を続けている。
20日にホークスの地元メディア『The Atlanta Journal-Constitution』に公開された記事の中で、チームの司令塔のトレイ・ヤングはフランス出身のルーキーフォワードを称えていた。
「(同じチームにいることで)バイアスがかかってはいるけど、僕からすれば彼が新人王になるべきだと思う。彼の今シーズンの働き、スターターとして投入されながら仕事をしていることを見てほしいね。ライバルたちと比較しても、彼の数字がそれを物語っていると思う」
203cm・91kgのリザシェイは、4月8日にようやく20歳を迎えるティーンエイジャー。オールスター前の平均11.4点、3.3リバウンドから、球宴後は13.4点、5.1リバウンドまで数字を伸ばしており、とりわけ3ポイント成功率は31.7%から44.0%という急成長ぶりだ。
3月に出場した9試合ではフィールドゴール成功率53.0%、3ポイント成功率42.3%、フリースロー成功率83.3%とショットの精度が増し、月間平均14.8点、4.3リバウンドと見事にスターターの一角を務め上げている。
今季のホークスはリーグトップの平均11.4アシストを誇るヤング、同3.03スティールで2位以下を圧倒するダイソン・ダニエルズを筆頭に、オニエカ・オコングやクリント・カペラ、途中加入のキャリス・ルバートやジョージ・ニアン、テレンス・マンといった選手たちが主軸を担っている。
チームはイースタン・カンファレンス7位の33勝36敗(勝率47.8%)と負け越しているものの、8位のマジック(32勝38敗/勝率45.7%)との1.5ゲーム差を死守してレギュラーシーズンを終えることができれば、イースト第7シードをかけたプレーイン・トーナメントをホームで戦うことができる(負けても9位対10位の勝者に勝てば第8シード獲得)。
ルーキーのリザシェイには、ヤングら先輩のサポートを受けながら残り13試合を戦い抜き、ポストシーズンでも意気揚々とプレーしてほしいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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