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NBA

歴代最多11度の全米制覇に前人未到の7連覇…近年もスター選手を輩出し続けるUCLAの歴史【名門カレッジ史】

出野哲也

2020.02.03

ウエストブルックを擁した2008年には、シーズンを28勝3敗の好成績で終えたものの、トーナメントでは準決勝でメンフィス大に敗れて優勝はならなかった。(C)Getty Images

ウエストブルックを擁した2008年には、シーズンを28勝3敗の好成績で終えたものの、トーナメントでは準決勝でメンフィス大に敗れて優勝はならなかった。(C)Getty Images

 UCLAことカリフォルニア大学ロサンゼルス校(愛称ブルーインズ)は、大学バスケ界でも指折りの強豪校だ。NCAAトーナメント(以下トーナメント)では、1966-67シーズンからの7連覇を含め、史上最多の優勝11回の優勝回数を誇り、NBAにも数多くの名選手を送り出している。ただ80年代以降はトーナメント制覇が1度だけと、その栄光に若干陰りが生じている印象も否めない。

 UCLAの歴史を語る上で不可欠なのが、名将ジョン・ウッデンの存在だ。選手としてもパデュー大でオールアメリカンに3度選ばれたが、48年にUCLAのHCに就任後、さらに名声を高める。優勝11回中、10回は彼の在任中に達成したもので、64年にシーズン全勝で初めて全米№1に輝くと、翌65年も優勝。1年置いて67年からは前人未到の7連覇、74年に途切れるも翌75年に覇権を奪回した。その卓越した手腕は、UCLAの所在地の名をとって“ウエストウッドの魔術師”と呼ばれた。61年に選手として、73年には指導者としてバスケットボール殿堂入りしたが、これは史上初の快挙だった。現在でも大学最優秀選手に贈られるウッデン賞にその名を残している。
 
 NBAないしABAでプレーしたUCLA出身者は99人。最初のスター選手は、60年代初頭にニックスで4回オールスターに出場したウィリー・ノールズ。その後も、レイカーズでジェリー・ウエストと強力なバックコートコンビを形成したゲイル・グッドリッチらが活躍した。

 だが、同大が生んだ最大のスーパースターはカリーム・アブドゥル・ジャバーで間違いないだろう。これはイスラム教改宗後の名前で、本名はルー・アルシンダー。高校時代から全国的に有名だったアルシンダーは66年に入学、当時の規定では1年生は公式戦に出場できなかったが、彼が率いる新入生チームは同年のランキング1位だった上級生チームに完勝した。66-67シーズンは同級生のガード、ルーシャス・アレンとコンビを組み、平均29点、15リバウンドを叩き出しシーズン全勝、トーナメントでは全試合で相手に15点差以上をつけた。アルシンダーのゴール下での支配力があまりにも強力であることから、NCAAではしばらくの間ダンクを禁止にしたほどだった。
 

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