NBA

ニックスを牽引するブランソンの“強心臓ぶり”をアリナスが称賛「第4クォーターのコビーに最も近い存在」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2025.05.21

司令塔ブランソンの活躍で、チームは25年ぶりのカンファレンス決勝に駒を進めた。(C)Getty Images

 ニューヨーク・ニックスは、今年のプレーオフで2000年以来のカンファレンス決勝進出を果たした。現地時間5月21日(日本時間22日)からインディアナ・ペイサーズとのシリーズがスタートする中で、元NBA選手のギルバート・アリナス(元ワシントン・ウィザーズほか)は主軸のジェイレン・ブランソンを高く評価している。

 18年のドラフト2巡目全体33位指名でダラス・マーベリックスに入団したブランソンは、22年オフにニックスへ移籍。加入初年度から平均24.0点をあげると、続く23-24シーズンにはリーグ4位の平均28.7点、6.7アシストでシーズンMVP投票5位、自身初のオールNBA2ndチームにも選出された。

 今季も平均26.0点、7.3アシストとチームを牽引。2年連続でオールスター出場も果たしたほか、試合の勝負所で最も活躍した選手に贈られるNBA最優秀クラッチ選手賞も受賞した。

 ブランソンはレギュラーシーズンのクラッチシチュエーション(第4クォーターまたはオーバータイムの残り5分で点差が5点以内の状況)でリーグトップの平均5.6点を記録。その状況下で、フィールドゴール成功数(52本)でリーグ1位、総得点(156点)で2位、総アシスト数(28本)で3位という結果を残し、出場した28試合のクラッチゲームにおいて、ニックスを17勝11敗の成績に導いた。
 
 1998-99シーズン以来のNBAファイナル進出、1972-73シーズン以来となる通算3回目のリーグ優勝を目指すニックスは、プレーオフ1回戦でデトロイト・ピストンズをシリーズ4勝2敗で破ると、カンファレンス準決勝は昨季王者のボストン・セルティックスと激突。

 セルティックスがジェイソン・テイタムを故障により第4戦で失うアクシデントに見舞われた中、ニックスは3勝2敗で迎えた第6戦、ブランソンとOG・アヌノビーが23得点をあげるなど38点差の大勝。ポストシーズンにおけるフランチャイズ最多得点差での勝利を飾り、カンファレンス決勝に駒を進めた。

 元NBA選手のアリナスは『SHOWTIME Basketball』の人気ポッドキャスト番組『All The Smoke』に出演した際、ブランソンへの期待を口にしている。

「ブランソンには、特定のタイプの選手にしか与えられないスキルがある。それは、(マイケル)ジョーダンにも、コビー(ブライアント)にもあった。ブランソンは精神的に、第4クォーターのコビーに最も近い存在だと思う。それまでシュート20本をすべて外していても、残り5分では違う。チームを背負う存在になる。そのスキルを見つけるのは難しい。彼はそれを持っている男だ」

 1回戦で平均31.5点、カンファレンス準決勝で平均26.2点をあげてきたブランソンが、マブズ時代の2021-22シーズン以来となるカンファレンス決勝でどんなプレーを見せるのか注目が集まる。

構成●ダンクシュート編集部

「リベンジでも何でもない」。ペイサーズと2年連続で激突も、ニックスのハートは冷静に状況を分析「(昨季とは)全然違う状況」<DUNKSHOOT>

「彼の持つ才能が僕らを導いてくれる」新顔タウンズがニックスの主砲ブランソンを称賛<DUNKSHOOT>

好調ニックスを支えるタウンズ。背番号32の理由は往年の名司令塔?「彼はチームメイトを高めながら、それを華やかにこなしていた」<DUNKSHOOT>