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NBA

“優勝回数=選手の価値”――レブロンとアリナスが近年のリングカルチャーの風潮に一石<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2025.06.25

レブロンは「リング至上主義は個人の卓越性を無視してしまう」と指摘した。(C)Getty Images

レブロンは「リング至上主義は個人の卓越性を無視してしまう」と指摘した。(C)Getty Images

 2024-25シーズンのNBAは、オクラホマシティ・サンダーが本拠地移転後、初の頂点の座に就き幕を閉じた。近年は優勝回数が選手の価値を図る“リングカルチャー”の風潮が強いなかで、元NBA選手のギルバート・アリナス(元ワシントン・ウィザーズほか)は、レジェンドのコビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)を引き合いに出しながら持論を展開している。

 議論の発端は、6月17日に公開されたポッドキャスト『Mind the Game』で、“キング”ことレブロン・ジェームズ(レイカーズ)がNBAに蔓延する“優勝回数で選手の価値を測る”風潮に強い懸念を示したこと。

 レブロン自身もマイアミ・ヒート時代に2回(2012年、13年)、クリーブランド・キャバリアーズ時代に1回(16年)、レイカーズで1回(20年)と、計4回の優勝経験を持つが、「リング至上主義は個人の卓越性を無視してしまう」と語り、アレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)やチャールズ・バークレー(元フェニックス・サンズほか)、スティーブ・ナッシュ(元サンズほか)のような無冠の名選手たちが不当に過小評価されている現状を批判した。

 現役選手では、歴代13位の通算2万7687得点を誇るジェームズ・ハーデン(ロサンゼルス・クリッパーズ)もキャリア16年間で一度も優勝しておらず、“無冠の名選手”の仲間入りをしてしまう可能性も高まっている。
 
 アリナスは『ESPN』の番組『First Take』で、「殿堂入りしている選手の中には、優勝していない選手もいる」と前置きした上で次のように語った。

「チームとしての栄冠について話す時、それを勝ち獲るには組織が必要になる。個人的な功績とは全く違うんだ。コビーを例に挙げると、レブロンが言ったような顰蹙を買う。俺はそれに賛同しない」

 アリナスが主張したのは、2000~02年にレイカーズは3連覇を果たしたが、コビーはコンビを組んでいたシャキール・オニールの陰に隠れがちで、正当な評価を受けてはいなかったという事実だ。

「当時、コビーは3つのリングを持っていた。(でも)誰も彼を3つのリングを持つ選手のようには扱っていなかった。彼を(シャックの)相棒のように扱っていたね。彼は相棒、ロビン。2002年には3つのリングを持つ“ネクスト・スコッティ・ピッペン”とみなされていた。

 リングを3つ持っているにもかかわらず、リングを持っていない人と比較される。『何なんだ?』って感じだよ。チームを牽引する第1オプションのリングはカウントする。でも、第2オプションのリングは誰も尊重しないんだ」

 レブロンの主張をきっかけに、“リングカルチャー”の風潮は変わっていくだろうか。

構成●ダンクシュート編集部

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