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「スペシャルな選手だけど、シリーズ中はすごく厄介だった」。サンダーのJ-Dubが語った“ペイサーズの難敵”とは?<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.07.19

J-Dubがファイナルで対戦したペイサーズで「厄介な選手」に挙げたのは、控えガードのマッコネル(左)だった。(C)Getty Images

 昨季、リーグの頂点に立ったオクラホマシティ・サンダーには、シーズンMVPとファイナルMVPの2冠を獲得したシェイ・ギルジャス・アレキサンダー(SGA)というスーパースターがいる。

 そんなSGAに次ぐ№2としてチームを支えたのが、"J-Dub"ことジェイレン・ウィリアムズだ。2022年のドラフト1巡目12位でサンダーに指名された196cm・96kgの24歳は、キャリア3年目の昨季、飛躍のシーズンを送った。

 レギュラーシーズンでは平均21.6点、5.3リバウンド、5.1アシスト、1.6スティールを記録し、初のオールスター選出を果たすとともに、オールNBA3rdチーム、オールディフェンシブ2ndチームにも選出。リーグ屈指のエリート選手としての地位を確立した。

 プレーオフでも平均21.4点、5.5リバウンド、4.8アシスト、1.4スティールと安定した活躍を披露。インディアナ・ペイサーズとのNBAファイナルでは、第3戦から3試合連続で25得点以上をあげ、第5戦ではプレーオフキャリアハイの40得点をマーク。チームを勝利へと導く立役者となった。

 そのファイナルで、J-Dubを「イライラさせた」相手がいた。

 現地時間7月17日(日本時間18日)に公開されたポッドキャスト番組『The Young Man and The Three』に出演したウィリアムズが名前を挙げたのは、ペイサーズのTJ・マッコネルだった。
 
「本当にイライラさせられたよ。彼はスペシャルな選手だけどね。今思い返すと、それもまたいい思い出なんだ。試合中にも何度か印象的なやりとりがあったし、彼は僕がドラフトされた時もよくしてくれた。ずっと連絡を取り合っている仲で、対戦する時もいつもクールなんだ」

 33歳のマッコネルと24歳のウィリアムズは、NBAはもちろん、高校や大学でも一緒にプレーした経験はない。ただ、マッコネルはカレッジで最後の2年(3、4年)をアリゾナ大で過ごしており、当時ウィリアムズはアリゾナ州ギルバートにあるペリー高校に通っていたのだ。

 つまり、マッコネルはウィリアムズのホームタウンの近くでプレーしていたことになる。

「彼はあの地域でプレーしていたし、僕はその出身。彼は地元のことをよく知っていて、本当にいい人なんだ。(でも)スペシャルな選手だけど、あのシリーズ中の彼はすごく厄介だった」(ウィリアムズ)

 185cm・86kgのマッコネルは、ドラフト外からNBA入りを果たした苦労人。アグレッシブなボールプッシュで速攻を演出し、味方にチャンスを演出するほか、球際の争いでも抜群の執念を見せ、観客を沸かせるハードワーカーだ。

 ウィリアムズは昨季終盤、右手首の負傷を抱えながらもプレーオフを戦い抜き、オフには最大2億8700万ドル(約424億7600万円)という5年契約の延長に合意した。

 ファイナルでは第1、2戦でフィールドゴール成功率36%以下と苦しんだが、第3戦以降に復調。その背景には、"好敵手"マッコネルの存在が大きく影響していたのかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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