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「彼らはNBAの老人ホームになった」。40歳ポール加入で高齢化に拍車がかかったクリッパーズを元選手が嘲笑<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2025.07.29

レナード(右)、ハーデン(左)という昨季の主力に、ポールやビールなどベテランを加えたクリッパーズの運命はいかに…。(C)Getty Images

 今年のオフシーズン、ロサンゼルス・クリッパーズは積極的な補強に動いた。

 昨季のチームはカワイ・レナードとジェームズ・ハーデンを中心にウエスタン・カンファレンス3位タイの50勝32敗(勝率61.0%)でレギュラーシーズンを終了。しかしプレーオフでは1回戦でデンバー・ナゲッツに3勝4敗で惜敗し、3年連続でファーストラウンド敗退となった。

 これを受け、チームはFA(フリーエージェント)解禁直後にハーデンと再契約を締結。FA市場ではセンターのブルック・ロペス、3チーム間トレードでユタ・ジャズからビッグマンのジョン・コリンズを獲得した。

 7月中旬にはフェニックス・サンズからバイアウト(契約買取)されたスコアラーのブラッドリー・ビールと契約。さらに2011年から17年まで在籍していた元オールスターガードのクリス・ポールも呼び戻した。

 その結果ロスターには、昨季の主力であるレナード、ハーデン、イビツァ・ズバッツ、ボグダン・ボグダノビッチ、ニコラ・バトゥームに加え、新加入のポール、ビール、コリンズ、ロペスと豪華メンバーが揃い、上位進出が期待されている。

 来季のクリッパーズの予想スタメンはハーデン(35歳)、ビール(32歳)、レナード(34歳)、コリンズ(27歳)、ズバッツ(27歳)の5人で、ベンチには40歳のポールのほか、37歳のロペス、36歳のバトゥーム、32歳のボグダノビッチという布陣。コリンズとズバッツ以外は30代以上で、主力の高齢化が進んでいる。
 
 そんなクリッパーズに対し、元NBA選手のケンドリック・パーキンスは、ESPNの番組『NBA Today』でベテラン揃いの状況を嘲笑。強豪揃いのウエストでタイトルを狙うどころか、チームの将来に懸念を示している。

「スティーブ・バルマー(オーナー)とロサンゼルス・クリッパーズにおめでとうと言いたい。彼らはキャリアの終盤に差し掛かった選手たちのためのNBAの老人ホームになった。マジで言ってるんだ。これでクリッパーズが競争力を持つと思っているなら、それは違う。クリッパーズは老け込んで見えるし、ウイングポジションの層の薄さも依然として問題だ」

 経験値ではどのチームにも引けを取らないクリッパーズだが、スピードと機動力に長けた王者オクラホマシティ・サンダーや、各ポジションに有望株が揃うサンアントニオ・スパーズのような若手中心のチームには分が悪い。

 さらにベテラン揃いゆえに、ケガなく1シーズンを乗り切れるのか健康面での不安もある。

 机上ではクリッパーズは昨季より強く見えるかもしれない。だが、過去2シーズンのサンズや2021-22シーズンのロサンゼルス・レイカーズのように、複数のスターを集めても勝てるとは限らないのがNBAの常だ。

 はたしてクリッパーズはフランチャイズ初のファイナルに勝ち進むことができるのか、それとも早期敗退で中堅チームのまま終わるのか。来季はこれまで以上にタロン・ルーHC(ヘッドコーチ)の手腕が問われるシーズンになりそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

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