グリーンの存在感を実感するチームメイトはバトラーだけにとどまらない。昨季ウォリアーズに加入したヒールドは今年１月、次のように評していた。

「彼はまさにチームの“ハート＆ソウル”なんだ。それは外部から見てもわかるだろう。けど実際に彼といると、思っていた以上に声を出していてね。彼が口を開くことに全員が耳を傾けていて、みんなが彼についていくんだ」

　ウォリアーズ一筋13年を誇るグリーンは、シーズン平均得点で２桁を残したのは４度のみと、攻撃力に秀でたタイプではない。それでも、昨季は68試合の出場で平均9.0点、6.1リバウンド、5.6アシスト、1.46スティール、1.03ブロックとオールラウンドな成績を残し、ハッスル・アウォードに輝いたほか、４年ぶりにオールディフェンシブ１stチーム入りも飾った。
  　コート内外でスタッツ以上の存在感を放つグリーンは35歳、カリーは37歳の大ベテラン。９月14日に36歳となるバトラーも含め、ウォリアーズの“ベテラントリオ”は円熟味を増した試合巧者ぶりを活かして、昨季果たせなかったリーグ制覇を目指す。

　チームのロスターが最終的にどうなるかは気になるところだが、この頼れるビッグ３がいる限り、大崩れする心配はなさそうだ。

文●秋山裕之（フリーライター）

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