加えて指揮官は、「ヤニスは私がプレーさせたいだけコートに送り出せる。なんの制限もない」と出場時間に制限がないことも示した。

　初戦では、ヤニスに加えて兄のタナシス、弟のコスタスも奮闘。タナシスは、ゴール下のショットを２度ブロックされながら、ボールをもぎとってシュートをねじ込むなど、13分間のプレーで６得点、３リバウンド、１スティール、１ブロック、コスタスは得点こそなかったが、２アシスト、１スティール、１ブロックをあげた。

　タナシスはバックス時代の2023－24シーズンの終盤にアキレス腱断裂の大ケガを負い、手術を受けてから初の代表選出となったが、スパノーリスHCは、「特別扱いなどはしないが、１日だけでも５日でもいい。君次第だ」と声をかけ、最終ロスター入りを決めたことを明かした。
  「彼はチームにすべてを捧げる男。チームにエネルギーやパッションを与えてくれた」とタナシスを評価した指揮官は、コスタスについても、「たとえ無得点であっても関係ない。彼がチームにもたらしてくれるエネルギーこそが重要なんだ」と、チームに勢いを与えた働きを称えた。

　ギリシャにとっては攻守の要であるヤニスはもちろん、トーナメントを勝ち上がるにはタナシス、コスタスの活躍も大きなカギになりそうだ。

文●小川由紀子

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