1995-96シーズンはリーグ平均得点が99.5点だったのに対し、2015-16シーズンは102.7まで上昇。48分間のレギュレーション(12分×4クォーター)におけるポゼッション数を示すペースでも、前者が91.8で後者は95.8と大きな違いがある。
また、ブルズが72勝を飾ってからウォリアーズが73勝するまでの間、NBAではゾーンディフェンスの廃止やディフェンスの3秒ルール、さらにはハンドチェック・ルールが廃止になるなど、よりオフェンシブなゲームへ変わっていった。
特に大きく異なるのは3ポイントだろう。当時は3ポイントの本数を増やすべく、リーグが一時的に3ポイントラインを短縮していたが、1試合の平均試投数は16.0本に過ぎなかった。それが2015-16シーズンは24.1本まで上昇している。
ピッペンは“70勝チーム同士”の仮想対決をこう分析していた。
「我々のチームが1試合に25本や50本も3ポイントを放つことはなかった。その点では相手が上だろう。ベストシューターのステフ、クレイがいるからね。ただし、我々はフィジカルにプレーしていたし、ハードなディフェンスを敷いていた。相手チームを75~80点に抑え込むことだってできた。現代のNBAではほぼ不可能なことだ」
ともに当時のトップスタースターを擁する両チームだが、それぞれのプレースタイルや時代・ルールも異なるため、フェアな比較をするのは難しいとピッペンは語った。
仮に両チームが真剣勝負のプレーオフで戦った場合、どんな展開になるのか。おそらくディフェンスのブルズ、オフェンスのウォリアーズの構図になるだろう。
ブルズはジョーダン(198cm・98kg)、ピッペン(203cm・103kg)、ロッドマン(201cm・95kg)にロン・ハーパー(198cm・98kg)と、ディフェンスに優れた選手を4人も先発に据えていた。ベンチにもオールラウンダーのトニー・クーコッチ(208cm・107kg)、ディフェンダーのランディ・ブラウン(188cm・86kg)と、スペシャリストも豊富だった。
一方のウォリアーズも前述の通り盤石の布陣。勝負所ではカリー(188cm・84kg)、トンプソン(196cm・100kg)、グリーン(198cm・104kg)、バーンズ(203cm・102kg)、イグダーラ(198cm・98kg)の“スモールラインナップ”を送り込んで勝利を重ねた。
ブルズにはルーク・ロングリー、ウォリアーズにはアンドリュー・ボーガットという先発センターがいた。だが、重要な場面ではスモールボールが勝負を分けると見る。ウォリアーズに上背がない分、ブルズはロッドマンをセンターに配置し、攻撃重視ならクーコッチ、守備強化ならブラウンを起用して優位に進めていた可能性がある。
もちろん、これは仮想対決であって、実際に両チームが戦うことは不可能だ。それでも、誰もが一度は見てみたいと思う夢のカードではないだろうか。
文●秋山裕之(フリーライター)
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また、ブルズが72勝を飾ってからウォリアーズが73勝するまでの間、NBAではゾーンディフェンスの廃止やディフェンスの3秒ルール、さらにはハンドチェック・ルールが廃止になるなど、よりオフェンシブなゲームへ変わっていった。
特に大きく異なるのは3ポイントだろう。当時は3ポイントの本数を増やすべく、リーグが一時的に3ポイントラインを短縮していたが、1試合の平均試投数は16.0本に過ぎなかった。それが2015-16シーズンは24.1本まで上昇している。
ピッペンは“70勝チーム同士”の仮想対決をこう分析していた。
「我々のチームが1試合に25本や50本も3ポイントを放つことはなかった。その点では相手が上だろう。ベストシューターのステフ、クレイがいるからね。ただし、我々はフィジカルにプレーしていたし、ハードなディフェンスを敷いていた。相手チームを75~80点に抑え込むことだってできた。現代のNBAではほぼ不可能なことだ」
ともに当時のトップスタースターを擁する両チームだが、それぞれのプレースタイルや時代・ルールも異なるため、フェアな比較をするのは難しいとピッペンは語った。
仮に両チームが真剣勝負のプレーオフで戦った場合、どんな展開になるのか。おそらくディフェンスのブルズ、オフェンスのウォリアーズの構図になるだろう。
ブルズはジョーダン(198cm・98kg)、ピッペン(203cm・103kg)、ロッドマン(201cm・95kg)にロン・ハーパー(198cm・98kg)と、ディフェンスに優れた選手を4人も先発に据えていた。ベンチにもオールラウンダーのトニー・クーコッチ(208cm・107kg)、ディフェンダーのランディ・ブラウン(188cm・86kg)と、スペシャリストも豊富だった。
一方のウォリアーズも前述の通り盤石の布陣。勝負所ではカリー(188cm・84kg)、トンプソン(196cm・100kg)、グリーン(198cm・104kg)、バーンズ(203cm・102kg)、イグダーラ(198cm・98kg)の“スモールラインナップ”を送り込んで勝利を重ねた。
ブルズにはルーク・ロングリー、ウォリアーズにはアンドリュー・ボーガットという先発センターがいた。だが、重要な場面ではスモールボールが勝負を分けると見る。ウォリアーズに上背がない分、ブルズはロッドマンをセンターに配置し、攻撃重視ならクーコッチ、守備強化ならブラウンを起用して優位に進めていた可能性がある。
もちろん、これは仮想対決であって、実際に両チームが戦うことは不可能だ。それでも、誰もが一度は見てみたいと思う夢のカードではないだろうか。
文●秋山裕之(フリーライター)
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