復帰時期について「僕の目標はいつだって３月１日だ」とカリーは口にしていたのだが、カーＨＣの話によると、ウィザーズ戦ではカリーがプレーしないとわかった。

　カーＨＣは「彼は（ウィザーズ戦で復帰できるように）目標を掲げていたが、我々が念のため、もう少し練習をしてほしいということを理解してくれたよ」と記者の前で言及。さらに１日のウィザーズ戦だけでなく、３日のデンバー・ナゲッツ戦にも欠場予定で、５日のトロント・ラプターズ戦に出場できるかもしれないと現状を明かした。

　カリーはチームのフルスクリメージに参加するとともに、２日にはウォリアーズ傘下のＧリーグチーム、サンタクルーズ・ウォリアーズの練習に参加することになるという。

「ステフはプレーしたがっていた。だが我々としては、もう少し準備する時間を与えたい」というカーＨＣの言葉どおり、ウォリアーズのトレーニングスタッフ、コーチングスタッフは慎重な構えを見せていた。
  「実際に彼のプレーを見ていると、サイズがあるだけでなく、高いバスケットボールＩＱを持っていると思った。リング付近では良いシュートタッチも備えているし、どんな状況であろうと得点でき、ディフェンスでも（相手に）プレッシャーをかけることが可能な彼のプレースタイルは、ＮＢＡのゲームそのものが向かっている方向性と、すごく合っているんじゃないかな。リーグでプレーすることで、自身の能力やゲームスタイルをさらに拡大していくと僕は確信してる。彼の今後を見ていくのがとても楽しみだ」

　昨年６月に来日した際に、カリーはドラフト指名された直後の八村に対してこのような高評価を与えていた。２人がコート上で競演する日を楽しみにしていたファンも多いだろうが、ウィザーズとウォリアーズの今季対戦カードは１日が最後。“日本の至宝”と“歴代最高シューター”の対決は、来季まで持ち越しとなった。

文●秋山裕之（フリーライター）