「皆が（彼に）期待している。チームもコーチ陣も、彼の両親もそうだし、君たち（メディア）も、それに日本中もきっと心配しているだろう。彼はすごい期待を背負っている。（昨年のドラフト）全体９位指名というプレッシャーのほかにも、自分自身に対してものすごいプレッシャーをかけているんだ。ルーキーでスターター、（シーズン終了後には）オールルーキーチームにも選ばれるだろう。ここまで達成してきたことは凄いこと。そこからついてくるのは期待なんだ。すごい期待を背負っている。どれだけ周りを気にせず、目の前のことに集中して精一杯やれるかだ」とビールは言う。

　そしてキャリア８年目のベテランは、22歳のルーキーについて優しいまなざしでこう続けた。
  「ルイがすごいのは、がむしゃらになってプレーできるところだ。その意識というのは、若手では身についていないことがある。『もっと努力しろ』と喝を入れなくても、彼の場合は自分からやっている。彼にはすでにそれがあるから、次第にスキルも身についてくるだろう。シーズン序盤から比べて、すごく成長しているよ。だからシュートが決まりだすのは時間の問題だったんだ。序盤に数本決まってよかった。彼にとって、いい試合でよかったよ」

　ウィザーズは今後、ボストン・セルティックス（13日／アウェー）、オクラホマシティ・サンダー（15日／ホーム）、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ（16日／アウェー）、ブルックリン・ネッツ（18日／アウェー）という、プレーオフチームとの対戦が控えていたが、リーグ内の選手が新型コロナウイルスに感染したため、ＮＢＡは11日からの試合を急遽中断。ルーキーの八村にとってはもちろん、リーグにとっても異例の事態に直面している。

文●秋山裕之（フリーライター）

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