レブロンは今でこそリーグの象徴として声を大にして意見を発し、ボーカルリーダーとして存在感を示しているが、シャンパートは言葉よりも背中で引っ張るタイプだと語って擁護している。

「若い連中が練習している時に、突然やってきてダンクをしてみせて、こうやってやるんだとプレーで示して見せたかと思えば、自分のメニューに戻っていく。言葉で説明するタイプではないけど、非常に面倒見が良かった。彼が凄いのは栄光や金のためにやっていないことだ。大物になれば、若い連中を気にかけないことも少なくないからね。自分が苦労した高校の時を思い出してやっていると思う。表から見れば冷たく、自分勝手に見えるかもしれないけど、そんな人間が悪いヤツだと思うかい？」
  　シャンパートは他の番組でもレブロンに関して「彼の最も特別な力は、全員に同じ考えを持たせる才能かもしれない。一種の恐怖を感じるくらいさ。レブロンのバスケットボールＩＱは信じられないほどだ。誰がどこにいるべきか、他チームのコーチの戦術やスタイル、自分のチームがどんなプレーをするのか把握している。俺は宿題をやっていないような気分だったよ」と語っている。

　コビーの急逝を受けて、「あなたが残してくれたレガシー（遺産）を受け継いでいくことを約束する」と宣言していたレブロン。レイカーズの一員として英雄に捧げる優勝をもたらし、このままリーグの先頭を走り続けた時、人々の見る目はまた変わるのかもしれない。

構成●ダンクシュート編集部