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NBA

『ツインタワー』はかくして誕生した。黄金期を築いたダンカンとロビンソンの運命の巡り合わせ

秋山裕之

2020.04.28

運命によって引き合わされた2人は、素晴らしい師弟関係を築き上げた。(C)Getty Images

運命によって引き合わされた2人は、素晴らしい師弟関係を築き上げた。(C)Getty Images

 キャリア14シーズンで平均21.1点、10.6リバウンド、2.5アシスト、1.41スティール、2.99ブロックと素晴らしい個人成績を残し、シーズンMVPと最優秀守備選手賞に輝いたほか、オールスターとオールNBAチームに10度、オールディフェンシブチームには8度選出。得点王、リバウンド王、ブロック王のタイトルもそれぞれ1度ずつ獲得した。

 1994年2月17日のデトロイト・ピストンズ戦では、34得点、10リバウンド、10アシスト、10ブロックをマークし、史上4人目となるクァドラプルダブル(4項目で10以上の数字を記録すること)を達成。史上有数のオールラウンドセンターとしてその名を轟かせた。

 そんな輝かしい実績を残したロビンソンのキャリアにおいて、1990年代半ばはまさに全盛期。そのロビンソンを相手に、ダンカンは当時大学生だったにもかかわらず、物怖じせずにプレーしていたというのだから恐れ入る。
 
 そして1997年、大学を卒業したダンカンがドラフトにエントリー。スパーズは1994~96年と3シーズン連続で55勝以上をマークしていたものの、1996-97シーズンはロビンソンが故障で6試合の出場に終わり、20勝62敗でリーグワースト3位に沈んでいた。しかしその結果として全体1位指名権を引き当て、ダンカンの獲得に成功。黄金期が幕を開けるのだった。

 今思えば、強豪だったスパーズがロビンソンのケガで1年だけ低迷し、それがダンカンがドラフトにエントリーする年だったというもの、2人を引き合わせようとする運命の仕業だったように思えてくる。

文●秋山裕之(フリーライター)

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