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NBA

ウォリアーズを高みに導いた「無私無欲」と「激情」のケミストリー。対照的なカリーとグリーンのリーダーシップとは?

秋山裕之

2020.05.18

 一方、2012年のドラフト2巡目全体35位指名からオールスター選手に上り詰めたグリーンは、カリーとは正反対のキャラクターの持ち主だ。試合中に暴言を吐くこともあれば、フレグラントファウルを連発して退場処分を受けることもしばしばある激しい男は、ウォリアーズのヴォーカルリーダーとして知られている。

 昨年5月には『The Athletic』へ「NBA史上ベストディフェンダーは誰かって? それは俺だ。そう信じてる。俺は心底信じてるんだ」と自信満々に豪語するなど、その発言でも注目を集めている。

 15日に『Dime on UPROXX』へ掲載された記事の中で、カリーは「ドレイモンドは全く違う方法でアプローチするんだ」と評し、グリーンについてこう話していた。

「最も重要なのは、毎日鏡で自分自身を見つめること。そして『俺は自分にできる限りのことをして、周囲にいる皆を向上させられているのか?』と問いかけること。それは決して明白なことではなくて、感じ取るものなんだ。勝利を重ねていくにつれて、リーダーとはどうあるべきかについて考えて、実行に移してきたんだ」
 
 ウォリアーズのフランチャイズプレーヤー、そしてリーダーとして振る舞い、成長を遂げてきたカリー。キャリアの中で考え抜き、自身の立ち位置を確立してきたグリーン。4月下旬にYouTubeへ公開された『ALL THE SMOKE』でグリーンが「俺はステフ・カリーのお陰でバスケットボールが変わったと思っている。そしてステフは俺のお陰でバスケットボールを変えたと思う。俺たちは最高の組み合わせだったと思うね」と話したように、両者が発揮するリーダーシップは抜群の相乗効果を生み出していると言っていいだろう。

 カリー、グリーン、そしてトンプソンを加えたウォリアーズの強固な基盤は、すでに現役屈指のトリオとしての実績を残している。今後のキャリアの中で、さらに優勝を勝ち取ることができれば、歴代最高のトリオのひとつと評されるまで評価を上げることができるかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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