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NBA

「バスケットボールが好きで、プレーしたいという気持ちさえあれば…」NBAから欧州へ渡ったグレッグ・モンローの信念

小川由紀子

2020.05.26

欧州行きを考える選手に対し、モンローは「オープンマインドになること」とアドバイスを語る。(C)Getty Images

欧州行きを考える選手に対し、モンローは「オープンマインドになること」とアドバイスを語る。(C)Getty Images

 2015年に移籍したミルウォーキー・バックスでは2年目にベンチ要員となったものの、ジェイソン・キッドHCの下、平均22.5分の出場で11.7点、 6.6リバウンドと、シックスマン的な役割を果たした。しかし3年目にフェニックス・サンズにトレードされると、その後はジャーニーマン化。ボストン・セルティックス、トロント・ラプターズ、フィラデルフィア・セブンティシクサーズを転々とし、昨季はラプターズで38試合に出場したにもかかわらず、2月に放出されてチャピオンリングを逃すという苦渋も味わった(皮肉にも同年のプレーオフで古巣のラプターズと対戦し敗退している)。

 シクサーズ退団後はNBAに残る道を探っていたが、キャリア平均13.2点、 8.3リバウンドという数字をもってしても、状況は厳しかった。隠れたパスセンスは評価された一方で、外からのシューティングに難があることに加え、平均0.6本というセンターにしては少なすぎるブロック数も不安視された。

 そんな時、彼の選択肢として浮上したのが欧州移籍だった。
「他の場所を見つけた方が良さそうだということが明らかになってきた時、自分がどうしても行きたかったのがユーロリーグだった」と、ドイツに渡ってからのインタビューで語っている。
 
 昨今はセカンドキャリアに中国リーグを選ぶ選手も多いが、NBAに次ぐ世界最高峰リーグと言われるユーロリーグでプレーしたい、というのがモンローの意志だった。

「NBAには450人以上の選手がいるけれど、世界にも、さらに450人以上の素晴らしい選手がいる。これまで一度も戦ったことがなかったすごい選手たちがね。期待していた通りのコンペティションだった。楽しんでいるよ」

 新天地での充実ぶりを語るモンローだが、彼の加入は欧州バスケにとっても底上げにつながると歓迎されている。NBAからヨーロッパに渡る選手はガードやフォワードが大多数で、ビッグマンは希少なのだ。

 今後NBAからヨーロッパ行きを考える選手たちには、「オープンマインドになるといいよ、とアドバイスしたい」とモンローは語る。

「たしかに、NBAとは違うことも多い。だけどバスケットボールが好きで、プレーしたい、という気持ちさえあれば、そういったことはどうだってよくなるんだ。バスケットボールができることに変わりはないし、しかもものすごくハイレベルな闘いだ。実際に来てみると、あまり違いは感じないよ」
 
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