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NBA

NBAからの欧州移籍は都落ちなのか?“元ドラフト2位”の逸材がユーロリーグでたどり着いた新境地

小川由紀子

2020.03.10

2011年のドラフトで全体2位指名を受けたウィリアムズ。NBAで7年を過ごしたのち、現在はトルコの名門で主軸を担っている。(C)Getty Images

2011年のドラフトで全体2位指名を受けたウィリアムズ。NBAで7年を過ごしたのち、現在はトルコの名門で主軸を担っている。(C)Getty Images

 欧州各国のトップクラブが参戦し、約半年にわたって頂点の座を競い合うユーロリーグ。ここでは欧州のトッププレーヤーはもちろん、のちのNBA入りを目指す若武者や、活躍の場を求めて海を渡ったかつてのスターたちがひしめき合っている。現在ユーロリーグでその名を轟かせる元NBAプレーヤーをシリーズで紹介しよう。

    ◆    ◆    ◆

 カワイ・レナードやクレイ・トンプソン、ケンバ・ウォーカーら多くのオールスター選手を輩出した2011年のドラフトで、カイリー・アービングに次ぐ全体2位指名を受け、大いなる期待とともにNBAへの一歩を踏み出したのが、現在トルコのフェネルバフチェでプレーするデリック・ウィリアムズだ。

 名門アリゾナ大では1年目から頭角を現わし、オールアメリカ・フレッシュマンチームに選出。翌年は19.5点、8.3リバウンドとエースとしてチームを牽引し、Pac-10カンファレンスの最優秀選手に選ばれたほか、NCAAトーナメントでは6年ぶりのエリート8(8強)進出にも貢献した。そしてその夏、アーリーエントリーしたドラフトでミネソタ・ティンバーウルブズから全体2位指名を受け、念願のNBA入りを果たした。
 
 デビューシーズンは平均21.5分の出場で8.8点、4.7リバウンドを記録。同シーズンはロックアウトの影響で開幕が遅れたものの、ウィリアムズは全66試合に出場した。翌年はスターターに定着し、平均12.0点、5.5リバウンドと順調に数字を伸ばしてみせた。

 しかし3年目の11月にサクラメント・キングスにトレードされると、そこからはニックス、ヒート、キャバリアーズと渡り歩き、あっという間にジャーニーマンの道をたどる。17年にキャブズの一員としてファイナルに出場したあとは、ついに無所属となった。

「とにかくバスケットボールがプレーしたくてたまらなかった」という思いで、その後、中国の天津ゴールドライオンズ(現パイオニアーズ)からのオファーを受けた。

 2018年3月にはロサンゼルス・レイカーズと10日間契約を結び、束の間のNBA生活を味わったが、正式契約には至らず。同年10月、ウィリアムズはドイツのバイエルン・ミュンヘンへの移籍を決断する。アメリカ、中国に続き、ヨーロッパへと活躍の舞台を移したのだった。
 
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