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NBA

ユーイングがニックスの現指揮官だった世界線も?低迷が続く古豪に新たな事実が発覚

秋山裕之

2020.05.31

「もしスティーブ・ミルズが今も球団社長を務めていれば、パトリック・ユーイングは間違いなく(来季の新HCの)筆頭候補だっただろう。NBAの情報筋から聞いた話では、ミルズは2018年にユーイングへ手を差し伸べていたんだ」

 ユーイングは“ニューヨークの摩天楼”とも称されたビッグマンで、17年のキャリアのうち最初の15シーズンをニックスでプレー。在籍時は平均22.8点、10.4リバウンド、2.7ブロックをマークしたほか、オールスターに11度、オールNBAチームに7度、オールディフェンシブチームにも3度選出され、2008年にはバスケットボール殿堂入りも果たしたレジェンドだ。

 2001-02シーズンを最後に現役を引退したのち、コーチ業へと転身。翌2002-03シーズンにワシントン・ウィザーズのACを務めると、その後ヒューストン・ロケッツ、オーランド・マジックでACを歴任し、2013~17年には現役時代のライバル、マイケル・ジョーダンがオーナーを務めるシャーロット・ホーネッツでアソシエイトHC(HCのサポート役)を担当していた。
 
 ユーイングはNBAチームのHCになることを望んでいたものの、2017年4月に恩師ジョン・トンプソンの後任として、母校ジョージタウン大の指揮官に就任。ニックスが新たなHCを探していた2018年当時は、カレッジの監督として過ごした初のシーズン終了直後だったこともあり、バーマンは「ユーイングはコーチとして最初のシーズンを終えたばかりで、さすがに離れるつもりはなかったと情報筋から聞いた。そのため、ユーイングはミルズが面談した11人のコーチのリストにすら入っていなかったんだ」と報じている。

 先日、ユーイングは新型コロナウイルスに感染したことを公表。「私はきっと回復します。みんなでこの難局を乗り越えましょう」とメッセージを発信していた。現在は地元の病院から退院し、自宅で過ごしていると息子のユーイングJr.がTwitterに投稿しており、回復傾向にあるという。

 NBA選手の平均キャリアは約5年。だがそれ以上にコーチの新陳代謝は早く、動きも激しい。母校の指揮官に就任して3シーズン目を迎えたユーイングは、通算95試合で49勝46敗(勝率51.6%)とまずまずの戦績を残している。今後ユーイングがジョージタウン大で実績を築いていくことができれば、将来NBAチームのHCとなれるチャンスは十分にあると言えるだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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