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NBA

カリーの“長距離砲”を育んだのはカーターだった?Twitterライブで明かされた「20年前の秘話」

秋山裕之

2020.07.09

3ポイント成功数で歴代3位につけるカリー。幼少期のカーターとの1対1の日々も、その一助となっていることだろう。(C)Getty Images

3ポイント成功数で歴代3位につけるカリー。幼少期のカーターとの1対1の日々も、その一助となっていることだろう。(C)Getty Images

 NBA史上最長の22シーズンをプレーしてきたカーターは、歴代6位となる2290本もの3ポイントを沈めてきた。だが今や世界最高のシューターへと成長を遂げたステフは、カーターの半分(11シーズン)のキャリアながらすでに歴代3位の2495本を積み上げている。

 カーターは当時11歳のステフについて「ワークアウトが終わって、サイドラインからステフのショットを見ていたんだけど、『もう準備できてるんじゃないか?』って感じだったね」と驚いていたという。

「私たちは一緒にプレーした。あれから年数が経ち、彼は自信をつけ始めてね。でも最終的には彼にショットを打たせない方法を見つけた。ブロックする必要があると思ったんだ。だって彼が私を倒せるだなんて思われたくなかったからね」

 もっとも、当時リーグ有数の選手との1対1を経験したことで、ステフはさらに成長していったとカーターは言う。
 
「ステフは自分よりも大きい選手、年上の選手を相手にどうやってショットを放っていくかを学んでいったと思う。そこでクイックリリースができるように励んだのさ。NBAでショットを決めるためにはどれだけ素早く放つことができるかが重要になってくる。ステフはあの年齢で、NBA選手と(ホームゲームの)41試合を繰り返し対戦できたのだから、最高の経験になったと思う」

 とはいえ、いくらNBA選手の息子だとしても、ホームゲームが行なわれる前に実際の選手、しかもエースのカーターと1対1ができる機会などそうそうないはず。リーグ有数の選手へ挑み続けたステフもすごいが、スーパースターでありながら、11歳の少年に対して将来に向けた貴重なレッスンを惜しみなく続けたカーターの素晴らしさも称賛に値する。

 ラプターズは今季で創設25年を迎えたが、これまでに永久欠番の栄誉にあずかった選手は皆無。昨季の初優勝に貢献したカイル・ラウリーや現在エースとして活躍するパスカル・シアカムが将来的にその可能性があるものの、フランチャイズ史上初の永久欠番はやはり、ヴィンス・カーターが着用した15番であるべきだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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