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バスケW杯

アメリカの惨敗が示した現実。W杯は個の力だけでは勝てない局面に突入した

鈴木栄一

2019.09.18

スペインはルビオ(左)とガソル(右)を中心としたチームバスケットで、3大会ぶり2度目の王座に就いた(C)Getty Images

スペインはルビオ(左)とガソル(右)を中心としたチームバスケットで、3大会ぶり2度目の王座に就いた(C)Getty Images

 優勝したスペインは、大会MVPのリッキー・ルビオ、ビッグマンのマルク・ガソルと長年代表でプレーしてきた2人を軸に、組織として上手くまとまっていた。また、1次~2次ラウンドではロースコアの試合が目立っていたが、決勝トーナメントに入って徐々にギアを上げていったのもさすがだった。

 準優勝のアルゼンチンも、変幻自在のパスで魅了したプレーメーカーのファクンド・カンバッソ、39歳にして未だトップレベルの実力を証明したルイス・スコラを軸にコート上の5人がしっかりボールに絡む質の高いチームバスケットを展開。スペイン、アルゼンチンが見せたような組織力は、今大会のアメリカにはないものだった。

 メンバーが一緒に過ごす時間が少ないチームは、大会中や試合中の修正能力も低い。予選リーグ初戦でアメリカに敗れたチェコが最終的には6位と、アメリカを上回ったのも組織力の差と言える。チェコはNBA選手のトーマス・サトランスキーが絶対的な存在となっていたが、決して彼のワンマンチームではなかった。チームプレーが基盤としてあり、そのなかでサトランスキーが生かされていた。

 ワールドカップは、個の力を全面に押し出すだけでは勝てない。質の高いチームプレーが基盤にあってこその個であることが、アメリカの完敗という結果でより示された大会だった。

文●鈴木栄一
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