「彼ら（カリーとトンプソン）はベストなバックコートデュオだ。きっと引退するまでベストなデュオであり続けるだろう。でも来シーズンがいわゆる“リベンジ・ツアー”になるかどうかは議論すべき問題だ。ステフは昨季ほとんどプレーしていないし、クレイは全休した。だからコンディションを整えていかないといけない。別に私は『彼らにとってタフになるだろう』と言っているわけじゃない。だけど、彼らは30歳を過ぎていて、バスケットボールから１年近く離れているからね」

　32歳のカリーは昨季、左手骨折により長期離脱を余儀なくされ、キャリア最少となる５試合のみの出場に終わった。30歳を迎えたトンプソンは昨年のＮＢＡファイナルで左ヒザ前十字靭帯を断裂したためシーズンを全休。すでにケガは完治し10月のミニキャンプで元気な姿を見せたとはいえ、カリーは約８か月、トンプソンは約17か月も公式戦から離れている。
  　ジェファーソンは「そういった状況の中で、次のシーズンに彼らの足が回復するのか、リズムを取り戻せるのか。もちろん、そこで彼らが名声を取り戻し、活躍できるのなら最高だけどね」と語った。

　逆に考えれば、ウォリアーズの面々はプレーオフに進出した他の強豪よりも休養十分で来季に臨めるとも言える。それでも、選手の顔ぶれは一昨季から大きく変わっているため、カリーとトンプソンはチームメイトたちとの連携やゲーム勘を取り戻すことに時間を要することになるかもしれない。

　2020－21シーズンが開幕した時、長いブランクが顔を覗かせるのか、リーグ有数の経験が勝るのか。“リベンジ・ツアー”に燃える元王者に注目だ。

文●秋山裕之（フリーライター）

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