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NBA

「マジックと違うのはサイズだけ」。ヒートで不死鳥のごとく蘇ったハーダウェイのキャリア【NBAレジェンド列伝・後編】

出野哲也

2020.12.03

 2000年のシドニー五輪に出場して金メダルを手に入れ、多少は失望感をまぎらせることができた。しかし、この頃にはハーダウェイの選手生命は終わりに近づいていた。年齢とともに故障がちとなり、成績も下降。01年限りでヒートを退団したあとは、ダラス・マーベリックス、デンバー・ナゲッツ、インディアナ・ペイサーズを転々とし、03年を最後に現役を退いた。

 引退後の07年には同性愛者を差別する発言をして批判を浴びたこともあったが、こうしたトラブルも現役時代の業績を傷つけはしなかった。09年には、彼の現役時代の背番号10がヒートの永久欠番になった。同球団の選手ではモーニングの33番に次ぐ2人目の欠番だ。
 
 息子のティム・ジュニアも今ではNBA選手として活躍中だが、ジュニアは父の必殺技について「練習では試すこともあるけどね。試合でやったらすぐにターンオーバーになっちゃうよ」と語っていた。自らの遺伝子を受け継いだ息子でも容易にマスターできないキラー・クロスオーバー。この不世出の技を編み出しただけでも、ハーダウェイは伝説のプレーヤーと呼ぶにふさわしい。

文●出野哲也
※『ダンクシュート』2009年12月号掲載原稿に加筆・修正。

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