グリーンはキャリア11年目となった昨季、ロサンゼルス・レイカーズで自身３度目のチャンピオンとなった。トロント・ラプターズでプレーしていた一昨季に続き、個人としては２連覇を達成しており、サンアントニオ・スパーズ（2014年）と合わせて異なる３チームで優勝した史上４人目の選手となった。

「僕の仕事というのは、コートに出て若手や経験豊富な選手たちを助けること。僕とドワイトが彼らに教えて、勝利するカルチャー、勝利を重ねていくという雰囲気を持ち込み、ここで構築していくことだと思っている。もちろんこれは一夜にしてできることじゃない。１日１日やっていく。それがプロセスというやつさ。チームのみんなには、オールスターブレイクかシーズン終了時に何が待ち受けているのかをメンタル面で備えていてほしいね」

　10日に『NBC Sports』へ掲載された記事の中でグリーンはそう話しており、ベテランとしてシクサーズの選手たちへ数多くのことを持ち込むことをコミットしている。
  　グリーン、ハワードというベテラン陣、シュート力に秀でたカリーという強力なサポーティングキャストを加えたシクサーズ。エンビードとシモンズはペイントエリアを主戦場としているだけに、特にシューター陣の加入は両選手のプレーをさらに引き立てることができるだろう。

　そしてグリーンのような複数チームでＮＢＡの頂点に立った経験を持つベテランから多くを学び、今季シクサーズが真の優勝候補へと飛躍することができるのか。イーストの覇権争いを占ううえで、重要なポイントとなりそうだ。

文●秋山裕之（フリーライター）

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