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NBA

”ネクスト・レブロン”の真打ち――ザイオン・ウィリアムソンはNBA新時代の主役になれるのか

2019.11.07

屈強な体躯に圧倒的なパワーとスピード、そして跳躍力。NBAでも間違いなく成功する逸材だ。(C)Getty Images

屈強な体躯に圧倒的なパワーとスピード、そして跳躍力。NBAでも間違いなく成功する逸材だ。(C)Getty Images

 201㎝、129㎏の堂々たる体格に、破壊的なパワー、バックボードを飛び越えてしまうのではないかと思うほどのジャンプ力を併せ持つ真のアスリート。スピード、フットワークも備えたザイオンのアタックを、カレッジレベルで止めるのはほとんど不可能に近かった。スキル、ディフェンスも標準以上の実力を備えており、NBAでもすぐにスターとなれる器だと見る関係者は後を絶たない。

「ザイオンはほかのプレーヤーを輝かせることができる才能を持っている。〝すごいプレーをするけど、ボールを支配し、オフェンスを止めてしまうため、チームメイトは誰も活躍できない〞と評されるスーパースターもいる。でも、ザイオンはボールを持っていなくても良いプレーができる。彼に関して大好きなのは、チームに敬意を払っていたこと。勝つためにプレーしてきたんだ」

 NBA TVのアナリストを務めるスティーブ・スミスのそんな見方が正しければ、フランチャイズプレーヤーに据えるのにこれほど適した選手は存在しない。
 
 ザイオンの入団が決まった後、ペリカンズは昨季中からの懸案だったアンソニー・デイビスのトレードを成立させた。これまで大黒柱を担ってきたデイビスの代わりに、レイカーズからロンゾ・ボール、ブランドン・イングラムといった若手プロスペクトを獲得。キャブズをファイナル制覇に導いたことでも知られるデイビッド・グリフィン球団社長を軸に、完全に新しいチーム作りをスタートさせる。生まれ変わったロースターの目玉プレーヤーとなるのが、ザイオンであることに誰も疑問の余地はないはずだ。

「何よりも興奮するのは、ボールやイングラムは若くて自分と年齢が近く、俺のリーグへの適応を大きく助けてくれるはずだということだ。彼らと一緒に何かを築いていけると思う」

 ザイオンはそう語り、ほかのヤングタレントとの共存に意欲を見せている。実際に来季のペリカンズは、リーグ全体でも一躍注目を集めるチームとなった。ハイレベルなウエストで上位進出するまでにある程度の年月が必要だとしても、フレッシュでエキサイティングな、誰もが目を離せない若きタレント集団になっていくだろう。
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