当時の販売価格は、１万5800円。現在の「AIR JORDAN 1 MID」が１万4200円ですから、四半世紀前にいかに手間暇をかけて、少量生産していたかがわかります。

　ディテールがオリジナルと異なる部分は、シュータンラベルのNIKEロゴ、スウッシュラインが少しだけ細くなっています。



　この２点は両者を並べないと分からないほど細かいものですが、分かりやすいのは、インソールのAIRの書体。オリジナルはNIKEと同じでおそらくFutura（長体がかかったCondensed Extra Bold Italic）ですが、復刻は細いFutura(Medium)になっています。
 

　BOXは、オリジナルのBOXデザインではなく、AIR JORDAN１の復刻企画を示すデザイン。上蓋には、ウイングマークを中心にジョーダンのメモリアルな画像が散りばめられ、シリーズのビジュアルがブリッジのように左右にかかっています。



　BOX内にはシューズとジョーダンの栄光を湛えた記録がプリントされた包装紙、85年当時のことが記されたカードがスペシャル感を演出します。



「AIR JORDAN1」は、現在もさまざまなカラーウェイが発売され、コラボやZoom Airを搭載した進化版も登場しています。歴史に燦然と輝く巨星は、今なお私たちにドキドキとワクワクを提供してくれています。次はどんなモデルを発売するのか、楽しみでなりません。

文●西塚克之

【著者プロフィール】
西塚“DUKA”克之／日本相撲協会公式キャラクター「ハッキヨイ！せきトリくん」の作者として知られる人気イラストレーター。入手困難なグッズやバッシュを多数所有する収集家でもあり、インスタグラム（＠dukas_cafe）では、自身のシューズコレクションを公開中。ダンクシュートでは名作シューズ列伝『SOLE&SOUL』を連載している。

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