だがこうした現状に対して、36歳の大ベテランは「僕はいつでも準備できている。このチームに全力を注いでいく。自分の背番号が呼ばれたら、常にプレーできるようにね」と、プロフェッショナルな姿勢を見せている。

「チームがアンドレを獲得し、僕らがやっていることへ順応させていくという方針は理解している。２人の中心選手（レブロンとデイビス）が戻ってきたら、スターターとしてケミストリーを構築しようとしているのさ。でも僕は何が起ころうと常に準備を怠ったりはしない。出場時間が５分や10分、ポジションがどこであろうと関係ない。なかにはプレーできない夜もあるだろう。でも常に準備しておく。僕はそう決意したんだ」
  　レブロンとデイビスはプレーオフまでには戦列復帰できる見込みで、シーズン終盤戦のどの時点で合流できるかがポイントとなる。レイカーズとしてはドラモンドをスターターに組み込んだうえで、ベストメンバーでプレーオフを戦い抜くべく、着々と準備を進めていることだろう。

　先発にドラモンド、ベンチにはハレルといずれも20代の働き盛りがいるため、今後ガソルが主力級の出場時間を手にする可能性は低いと言わざるを得ない。しかし、その豊富な経験が必要とされるタイミングは必ずあるはず。自身２度目のチャンピオンシップを勝ち取るべく、決意を新たにした大ベテランの活躍を期待したいところだ。

文●秋山裕之（フリーライター）