スコットは「彼（リバースＨＣ）は正しかった。僕に自信を与えてくれるんだ。だから僕は、この機会を最大限に生かさなきゃいけない」と話せば、リバースＨＣも「マイクを上手くセットすれば、恐ろしいシューターになる。今夜（サンダー戦）がまさにそうだった。我々は彼にもっともっとやってほしいんだ」と期待を寄せるなど、良い信頼関係を築いている。

　シクサーズにはエンビード、シモンズの二枚看板の周囲に、平均20点以上をマークするスコアラーのハリス、そして２桁得点が計算できるミルトン、カリーといった優秀なサポート陣がいる。ただ、主力が欠場した試合やファウルトラブルに陥った時に、スコットのようなベテランシューターがベンチに控えていることは、このチームの大きな強みと言っていい。
  　10日終了時点で、シクサーズはブルックリン・ネッツと並んでイースタン・カンファレンス首位タイの36勝17敗（勝率67.9％）と好位置につけている。ケビン・デュラント、ジェームズ・ハーデン、カイリー・アービングのビッグ３に、ブレイク・グリフィン、ラマーカス・オルドリッジとビッグネームがズラリと並ぶネッツと比べると、インパクトこそ劣るかもしれない。しかし、経験豊富なベテラン陣を複数抱えるシクサーズも、決して侮ってはならない存在だ。

文●秋山裕之（フリーライター）

【PHOTO】NBA最強の選手は誰だ？識者８人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介！