推しの強さはシューズの至る所に現れており、シューレースホールのつま先側とアッパーのサイド外側には、クローム加工された「WEBB」と記されたパーツ。反対サイドにはサインが入っています。また、シュータン、アウトソール、インソール、ヒールには、クリスの「Ｃ」と自身の背番号である「４」を掛け合わせた「C4」マークがこれでもかと顔を覗かせています。



　BOXは、ブラックベースにスプレー缶で吹き付け型抜きしたグラフィティアート風。クールでセンスの良さが感じられます。



　上蓋には「C4」マーク。マスキングが甘く、型紙からインクが少し漏れていたり、インクが垂れている様を上手く表現しています。
  　個人的なお気に入りポイントは、横のタグ部分です。商品名とサイズだけでなく、シューズの線画やマークが入るなど細部までこだわりが見て取れます。



　ウェバーはルーキーシーズンにNIKEと契約。メーカーは彼の華のあるプレースタイルを考慮し、『MAX AIR』を装備した最高級のシューズを用意しました。しかし本人は、低所得者も買えるようなシグネチャーシューズを要求。両者は意見が合わず、その後は前述のようにシューズメーカーを転々としました。



　選手としてのウェバーはアンセルフィッシュだった一方で、コート外では自身の信念を貫こうと試行錯誤を繰り返していました。そんな姿に尊敬の念を禁じ得ません。

文●西塚克之

【著者プロフィール】
西塚“DUKA”克之／日本相撲協会公式キャラクター「ハッキヨイ！せきトリくん」の作者として知られる人気イラストレーター。入手困難なグッズやバッシュを多数所有する収集家でもあり、インスタグラム（＠dukas_cafe）では、自身のシューズコレクションを公開中。ダンクシュートでは名作シューズ列伝『SOLE&SOUL』を連載している。

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