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NBA

パーカーが「20年に1人」と太鼓判を押す未来のドラフト1位候補!逸材ウェンバンヤマは17歳ながらすでに身長220センチ<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2021.08.30

 何度もの成長痛を乗り越えてきたのかと想像させられるが、本人は、「まめに身長を測るタイプじゃないのからいつ伸びたかわからない」と淡々としている。また身長が伸びても、シューティングやドリブルのフォームには影響しなかったそうだ。その理由は、幼少期から呼吸をするのと同じように手元には常にボールがあり、シュートやドリブルは、身体の一部だったから。

 ナンテールでは、まだユースチームに所属していた15歳の時に、トップチームのコーチに召喚されてプロの試合にも出場。ユースチームのコーチは「2004年生まれの彼は常に1999年組を相手にプレーしている。だからこうした試合でも自然に馴染める。今後はフィジカル面を鍛える必要があるのはもちろんだが、彼はしっかりした考えを持った家族に囲まれている。何も心配はいらない」と、ウェンバンヤマの成長を見守ってきた。

 その翌年にはプロチームに定着し、約17分のプレータイムで平均6.8点、4.7リバウンド、そしてリーグハイの1.9ブロックを記録。リーグの年間最優秀ヤングプレーヤー賞にも選出され、この夏からは、フランスのチャンピオン、アスベルへとステップアップした。
 
 パーカーは入団に際し、「彼は世界でも類を見ないタイプの選手。素晴らしいキャリアを築くために必要なものはすべて備えている。NBAドラフトで1位指名になれる可能性もあるだろう。彼の成長をサポートし、彼自身の目標を達成する助けるため、我々は全力を尽くす」とコメントしている。

 ナンテールでもユーロカップ(ユーロリーグのアンダーカテゴリー)で欧州カップ戦の感触を味わっている彼は、昨シーズン、スロベニアのオリンピア戦では17分の出場ながら、5得点、6リバウンド、2アシスト、4ブロックという立派な数字を残した。

 先日の東京オリンピックでは、アメリカとフランスが決勝で熱戦を繰り広げたが、7月にラトビアで行われたU19ワールドカップでも、この両者が決勝戦を戦った。

 2歳年長の選手たちに混ざって出場したウェンバンヤマは、81-83で惜敗したアメリカ戦で、ゲームハイの22得点、8リバウンド、8ブロックという、モンスター級の数字を叩き出した。

 しかし残り約2分に5ファウルで退場。相手のファウルトラップにはまった形だが、この経験も、彼にとって今後の糧になったことだろう。
 
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