「彼はとても才能があるね。このリーグで特別な選手になることができるだろう。スターになれる能力があると思うよ」とトーマス。そして八村の比較対象に挙げたのは、昨季トロント・ラプターズをフランチャイズ史上初のNBAチャンピオンへと導き、ファイナルMVPを獲得したカワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)だった。
「カワイ・レナードがデビューした頃を思い出すよ、と彼にいつも言ってるんだ。彼の身体や大きな手、ミドルレンジゲームもそうだし、ゲームを良く知っている点がね」
NBAキャリア8年を誇るトーマスは、ボストン・セルティックス在籍時にオールスターに2度選出された実績を持ち、2016-17シーズンにはリーグ3位の平均28.9点をマーク。175㎝と小柄ながら、プレーオフにおける1試合最多得点では現役トップとなる53得点の記録を保持しており、攻撃面での爆発力は折り紙付きだ。
そのトーマスから見ても、八村が持つ冷静さは、これまでに見てきたルーキーの中でも群を抜いているという。
「彼は落ち着いている。ルーキーでそんな選手はあまり見ないね。自分のペースでプレーしているんだ。ルーキーというのはたいてい、時速100マイル(約161㎞)で動き回るのにね」とジョークを交えながら語った。
もちろん、八村に他のルーキーに比べて機動力がないわけではない。無駄な動きをせず、新人ながら効率的なプレーを見せているとトーマスには映ったのだろう。
ウィザーズ、そして八村が次に対峙するロケッツは過去2シーズン、フィールドゴール試投数の半分以上が3ポイントという長距離砲が売りのチーム。今夏にクリス・ポール(現オクラホマシティ・サンダー)とのトレードでラッセル・ウエストブルックを加えたことで、「今季は速い展開に持ち込みたい」とマイク・ダントーニHCは開幕前に語っていた。
チームは3試合終了時点(2勝1敗)で、今季もフィールドゴールの約半分が3ポイントと昨季と同等のペースを保っている。成功率は28.5%と低調なものの、当たり出したら止まらない爆発力を持った選手を多く抱えているため、ウィザーズとしても常にロングシュートを警戒しなければならない。
先発パワーフォワードの座を確立しつつある八村も、マッチアップ相手のPJ・タッカーが得意とするコーナーからの3ポイントをケアすることが必須。さらに、スイッチやカバーディフェンスでコート上を駆け回り、ロケッツの選手たちがオープンの状態でシュートを放つ機会を少しでも減らす働きが求められる。ジェームズ・ハーデンとウエストブルックの超攻撃型デュオを相手に、どんなホームデビューを飾るのか注目だ。
文●秋山裕之
「カワイ・レナードがデビューした頃を思い出すよ、と彼にいつも言ってるんだ。彼の身体や大きな手、ミドルレンジゲームもそうだし、ゲームを良く知っている点がね」
NBAキャリア8年を誇るトーマスは、ボストン・セルティックス在籍時にオールスターに2度選出された実績を持ち、2016-17シーズンにはリーグ3位の平均28.9点をマーク。175㎝と小柄ながら、プレーオフにおける1試合最多得点では現役トップとなる53得点の記録を保持しており、攻撃面での爆発力は折り紙付きだ。
そのトーマスから見ても、八村が持つ冷静さは、これまでに見てきたルーキーの中でも群を抜いているという。
「彼は落ち着いている。ルーキーでそんな選手はあまり見ないね。自分のペースでプレーしているんだ。ルーキーというのはたいてい、時速100マイル(約161㎞)で動き回るのにね」とジョークを交えながら語った。
もちろん、八村に他のルーキーに比べて機動力がないわけではない。無駄な動きをせず、新人ながら効率的なプレーを見せているとトーマスには映ったのだろう。
ウィザーズ、そして八村が次に対峙するロケッツは過去2シーズン、フィールドゴール試投数の半分以上が3ポイントという長距離砲が売りのチーム。今夏にクリス・ポール(現オクラホマシティ・サンダー)とのトレードでラッセル・ウエストブルックを加えたことで、「今季は速い展開に持ち込みたい」とマイク・ダントーニHCは開幕前に語っていた。
チームは3試合終了時点(2勝1敗)で、今季もフィールドゴールの約半分が3ポイントと昨季と同等のペースを保っている。成功率は28.5%と低調なものの、当たり出したら止まらない爆発力を持った選手を多く抱えているため、ウィザーズとしても常にロングシュートを警戒しなければならない。
先発パワーフォワードの座を確立しつつある八村も、マッチアップ相手のPJ・タッカーが得意とするコーナーからの3ポイントをケアすることが必須。さらに、スイッチやカバーディフェンスでコート上を駆け回り、ロケッツの選手たちがオープンの状態でシュートを放つ機会を少しでも減らす働きが求められる。ジェームズ・ハーデンとウエストブルックの超攻撃型デュオを相手に、どんなホームデビューを飾るのか注目だ。
文●秋山裕之