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NBA

シモンズのトレード要求でPG不在に…リバースHCが代わりに先発に指名するのは?

秋山裕之

2021.10.03

 ロンドにとってキャリア2年目となった07-08シーズン。セルティックスはポール・ピアースの周囲にケビン・ガーネット、レイ・アレンというオールスター選手をトレードで獲得してビッグ3を形成。ロンドは2年目ながら豪華戦力と化したチームを引っ張っていくこととなった。

「我々はロンドや他のポイントガードたちへ『ポールが打たなければ、あとレイとケビンが打たなければショットを打つんだ』と言っていたものさ。『君が打つ時というのはより良いショットでなければならない。そこで(ショットを放つ)感覚を学ぶんだ』とね。アグレッシブさを保ちつつ、皆を巻き込んでいかなければいけないから、PGは本当に難しいポジションだよ」

 その点、ロンドは生粋の司令塔かつリーダーで、将来の殿堂入り選手が3人もいる中で若手ながら声を出してセルティックスの牽引役の1人を務め、08年のNBAチャンピオンに大きく貢献。

 当時のセルティックスと今季のシクサーズを単純比較すると、前者に分があることは明らかだが、マキシーは「彼が言っていることは分かる」とリバースHCの言葉に理解を示す。
 
「ポール・ピアースやKG(ガーネット)たちとプレーし始めた時、ロンドは確か2年目だった。僕のケースと似ているよね。僕は若手で、ジョエル、トバイアスというスーパースターたちがチームにいる。しかもセスやダニー、それ以外にも経験を積んだ選手たちが何人もいる」

 シクサーズにはマキシーのほか、シェイク・ミルトンあるいはカリーがプレーメーカーを務める可能性があるものの、ロンドのケンタッキー大の後輩で、ドラフト指名順位(1巡目21位)も同じマキシーはこう語る。

「今はただ、理解しようとしているんだ。どうすれば正しい方法でボールを配球できるのか、どうやって正しいパスを送れるのか、正しくリードしつつ、どうやったらオフェンスの中で本来の自分でいられるかをね」

 昨季61試合(うち先発は8試合)の出場で平均15.3分、8.0点、1.7リバウンド、2,0アシストを記録したマキシーは、このキャンプでスターターの座を勝ち取るチャンスがあることは間違いない。

 ベテランから若手まで、経験豊富な選手たちが揃うなか、プレーオフチームの司令塔役を勝ち取ることができれば、大きな自信へとつながるのは確実。この男が成長すればシクサーズが十分戦えるチームへと進化を遂げることができるだけに、今後の展開に注目していきたい。

文●秋山裕之(フリーライター)

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