カーはかつてグリーンの同僚だったグラント・ヒルに「彼は見た目通りの好人物か?」と尋ねた時、「それ以上さ」という答えが返ってきたことも決め手になったと明かしている。
2016-17シーズンからの3年間、グリーンはカーのアシスタントとして、ウォリアーズで2度のNBAチャンピオンを経験すると、ニューオリンズ・ホーネッツ時代(10-11)に指導を受けた恩師モンティ・ウィリアムズに請われてフェニックス・サンズのアシスタントとなり、昨季NBAファイナルを経験した。
そしてまだアシスタントとして経験を積もうと考えていたグリーンに、HC職を強く勧めたのは、ウィリアムズだった。
ペリカンズのHC面接は、最初はオンラインだったが、その後対面で行われることになった。しかしサンズはプレーオフの真っ最中でグリーンは躊躇したが、ウィリアムズとサンズのフロントは、ファイナル開始前の練習日にニューオリンズに赴くことを許可した。
この面接で、グリーンはペリカンズからのオファーを承諾するのだが、ファイナルのゲーム5に向けた練習の後、ウィリアムズは選手たちの前でそのことを発表し、グリーンは全員から温かい祝福を受けたという。彼がいかに皆から愛されていたかを物語るエピソードだ。
これまで11球団を渡り歩き、さまざまな指導者と共闘経験のある35歳のギャレット・テンプルも、グリーンがHCに就任したことが、ペリカンズに来ることを決めた大きな理由のひとつだったと明かしている。
「彼のアプローチの仕方は、選手たちにとってものすごく心地がよく受け入れやすいんだ。特に若い選手たちにはそうだと思う。彼の指摘やコーチングは素直に聞き入れやすい。指摘すべき点はしっかり指摘した上で、聞いた側が身構えないような伝え方ができるんだ」
カイラ・ルイスJr.、ナージー・マーシャル、トレイ・マーフィー三世ら若手や、伸び代のある若手が多い現チームにとっては打ってつけの人材だ。
グリーンは就任後、ウィリアムソン、イングラムの両エースだけでなく、テンプルら、ロールプレーヤーたちにとも密にコンタクトを取ってきたというが、今オフに入団したデボンテ・グラハムやヨナス・ヴァランチュナスも主力として順応している。
特にリトアニア代表のセンター、ヴァランチュナスは、ここまで10試合で平均14.2リバウンドと、現在リーグトップクラスの数字を叩き出す奮闘ぶりだ。
先週はサンズ戦、ウォリアーズ戦と、グリーンの古巣対決で黒星。開幕6試合で平均25.0点をマークしていたイングラムも右股関節の挫傷で離脱するなど厳しい状態だが、ザイオンが復帰すれば、チームは改善するだろう。
何よりこの状況の中で選手たちが士気を保っているというのはポジティブな要素。4年ぶりのプレーオフ進出に向け、ルーキーHCの下でペリカンズが今後どんなガッツを見せてくれるのか。ザイオンの復帰後のパフォーマンスと合わせて注目したいところだ。
文●小川由紀子
2016-17シーズンからの3年間、グリーンはカーのアシスタントとして、ウォリアーズで2度のNBAチャンピオンを経験すると、ニューオリンズ・ホーネッツ時代(10-11)に指導を受けた恩師モンティ・ウィリアムズに請われてフェニックス・サンズのアシスタントとなり、昨季NBAファイナルを経験した。
そしてまだアシスタントとして経験を積もうと考えていたグリーンに、HC職を強く勧めたのは、ウィリアムズだった。
ペリカンズのHC面接は、最初はオンラインだったが、その後対面で行われることになった。しかしサンズはプレーオフの真っ最中でグリーンは躊躇したが、ウィリアムズとサンズのフロントは、ファイナル開始前の練習日にニューオリンズに赴くことを許可した。
この面接で、グリーンはペリカンズからのオファーを承諾するのだが、ファイナルのゲーム5に向けた練習の後、ウィリアムズは選手たちの前でそのことを発表し、グリーンは全員から温かい祝福を受けたという。彼がいかに皆から愛されていたかを物語るエピソードだ。
これまで11球団を渡り歩き、さまざまな指導者と共闘経験のある35歳のギャレット・テンプルも、グリーンがHCに就任したことが、ペリカンズに来ることを決めた大きな理由のひとつだったと明かしている。
「彼のアプローチの仕方は、選手たちにとってものすごく心地がよく受け入れやすいんだ。特に若い選手たちにはそうだと思う。彼の指摘やコーチングは素直に聞き入れやすい。指摘すべき点はしっかり指摘した上で、聞いた側が身構えないような伝え方ができるんだ」
カイラ・ルイスJr.、ナージー・マーシャル、トレイ・マーフィー三世ら若手や、伸び代のある若手が多い現チームにとっては打ってつけの人材だ。
グリーンは就任後、ウィリアムソン、イングラムの両エースだけでなく、テンプルら、ロールプレーヤーたちにとも密にコンタクトを取ってきたというが、今オフに入団したデボンテ・グラハムやヨナス・ヴァランチュナスも主力として順応している。
特にリトアニア代表のセンター、ヴァランチュナスは、ここまで10試合で平均14.2リバウンドと、現在リーグトップクラスの数字を叩き出す奮闘ぶりだ。
先週はサンズ戦、ウォリアーズ戦と、グリーンの古巣対決で黒星。開幕6試合で平均25.0点をマークしていたイングラムも右股関節の挫傷で離脱するなど厳しい状態だが、ザイオンが復帰すれば、チームは改善するだろう。
何よりこの状況の中で選手たちが士気を保っているというのはポジティブな要素。4年ぶりのプレーオフ進出に向け、ルーキーHCの下でペリカンズが今後どんなガッツを見せてくれるのか。ザイオンの復帰後のパフォーマンスと合わせて注目したいところだ。
文●小川由紀子