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NBA

受け継がれる“ニックスの天敵”の意思。ミラーが「リーグに欠けているもの」を取り戻したヤングを称賛<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.11.29

 先月発表されたNBAの75周年記念チームにも名を連ねたミラーは、ニックスの天敵となりつつあるヤングについて期待を寄せているようだ。

「私からすれば、あれこそ今のリーグになくなっていたものであり、欠けているものだったと思う。私は個人プレーも、スーパースターのことも大好きだ。そこは誤解しないでくれよ。でも、選手が“心底嫌う街”に降り立つことは、互いを新たなレベルへと引き上げることにつながるんだ。

(私がペイサーズにいた時に)どれほどニックスのことが嫌いだったか。(ロサンゼルス)レイカーズがサクラメント(キングス)を嫌っていたようなものさ。それが観ていて最高なんだ。だから私はトレイのことを称賛しているんだ」
 
 その27日、ホークスとニックスは今季初対決。ニックスが敵地で99-90で勝利し、ホークスの連勝を7で止めた。だが、この試合でもヤングは5本の3ポイント成功を含むゲームハイの33得点を奪っており、試合後に「これはマラソンなんだ。……短距離走じゃないのさ!」とツイート。不敵な笑みを浮かべるヤングを思い浮かべた方も多くいたのではないか。

 そしてホークスとニックスによる次戦は、MSGで開催されるクリスマスゲーム。ニックスのファンならば、天敵に対して盛大なブーイングを浴びせ続けるに違いない。

 だが、楽しんでヒール役を演じるヤングは、ふたたびスコアリングショーを開演すべく、意気揚々と臨むはず。かつての天敵ミラーのように、憎たらしいまでの勝負強さを存分に発揮し、全世界のバスケットボールファンへ“クリスマスプレゼント”を贈るのではないだろうか。

文●秋山裕之(フリーライター)

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