「（トンプソンは）本当にいい状態だ。今日の練習で、俺は初めてスクリメージで彼と一緒にプレーした。昨夜は眠れなかったけど、彼を見て２年半もの間、この男とプレーしていなかったんだと改めて準備することはなかったね」

　それはスティーブ・カー・ヘッドコーチにとっても同じこと。「彼の復帰は私のバスケットボールキャリアにおいても、ハイライトのひとつになるだろう。クレイがこの球団、ベイエリアにとってどれほど大きな存在かを考えるとね。それは私やチームメイトにとっても同じだろう。我々は皆から愛されている男が２年半もの間、ケガで苦しんできたことを見てきたんだ。もの凄く感情的になってしまうだろう」と指揮官は言う。
  「ファンの前でまたプレーできるのが楽しみで仕方ない。ウォリアーでいることを本当に楽しんでいる」と語ったトンプソンは、約２年半ぶりの公式戦でどんな復活劇を見せてくれるのか。バスケをプレーできる喜びを噛みしめつつ、長い間耐えてきた鬱憤をコート上で晴らしてほしいところだ。

文●秋山裕之（フリーライター）