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NBA

「彼の持ち味はミドルレンジやアイソレーションに限らない」後半戦を迎えるウィザーズ指揮官が八村塁への期待を語る<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.02.25

 スパーズ戦ではトーマス・ブライアント(右足首捻挫)の出場が未定で、新加入のクリスタプス・ポルジンギスも右ヒザの骨挫傷により欠場見込み。ダニエル・ギャフォードのみとなるセンターのポジションには、八村も起用される時間帯が増えることが予想される。

 八村はオフェンス時にパワーフォワード、ディフェンス時にはセンターを務めるなど、ポジションを攻守で分ける「クロスマッチ」で起用されることもたびたびあるが、指揮官は「攻守両面でメリットがある」と話す。

「フィジカルもサイズもあるから、相手のビッグマンによっては問題なく対抗できる。ポストでミスマッチになる心配がないので、1対1を任せられる。彼がディフェンスで4番(パワーフォワード)を務めている時は1番(ポイントガード)から4番までスイッチして、相手のガード陣を止められる。ラインナップに柔軟性をもたらして、相手オフェンスが長所を生かせなくなるんだ」とアンセルドJr.HC。

 さらに指揮官は、八村の守備における万能性を付け加える。
 
「例えば相手の長所がピック&ロールなら、ボールハンドラーにもスクリナーにもサイズで対抗してスイッチすることができる。そうすればローラーにもサイズ負けしないし、相手はスペースが作りにくくなるんだ。ローラーにタグ(ヘルプ)を付ける必要がなくなるから、タグした選手が元の位置に戻ってクローズアウトする必要もなくなる。スイッチできれば常にマンツーマンでいられる」

 試合中にスイッチが頻繁に行なわれる現代NBAにおいて、八村が持つ能力は理にかなっており、指揮官も大きな期待を寄せていることは間違いない。もちろん、オフェンス面でもさらなる向上を望んでいる。

「オフェンスでは4番としての役割をすべて把握してきたので、躊躇せずにプレーできるようになってきた。どんどん慣れて、もっと安定したプレーにつながるといいね」

 2年連続のプレーオフ進出を目指し、勝負の後半戦を迎える八村。万能型ビッグマンのポルジンギスとの共演も楽しみながら、まずは25日のスパーズ戦に注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)
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