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NBA

カナダのナッシュにアルゼンチンのジノビリ…アメリカ&ヨーロッパ出身以外のNBAベストチームを選定!<DUNKSHOOT>

出野哲也

2022.02.25

90年代以降、国際化が進むNBA。アメリカ&ヨーロッパ出身者以外でもナッシュ(左)、ジノビリ(右上)、オラジュワン(右下)ら好選手が揃っている。(C)Getty Images

90年代以降、国際化が進むNBA。アメリカ&ヨーロッパ出身者以外でもナッシュ(左)、ジノビリ(右上)、オラジュワン(右下)ら好選手が揃っている。(C)Getty Images

 近年は様々な国からトップ選手が集まり、国際化が著しいNBA。そのなかで、海外出身選手に限定して歴代ベストメンバー選出した場合、どういった顔ぶれが並ぶのだろうか。

 ヨーロッパ出身のベストチームを選んだ前回に続き、今回は“アメリカ&ヨーロッパ以外の出身者”から成るNBAのベストチームを選定した。

【ポイントガード】
スティーブ・ナッシュ
(カナダ/出身は南アフリカ共和国)
1974年2月7日生。191cm・88kg
キャリアスタッツ:1217試合、平均14.3点、3.0リバウンド、8.5アシスト

 NBA史上屈指のPGであるナッシュはサッカー好きでも知られるが、それは彼の育った環境を考えれば納得がいく。イギリス人の父親がプロサッカー選手で、弟マーティンもサッカーのカナダ代表なのだ。

 ナッシュが生まれたのは南アフリカ共和国、育ったのはカナダ西部と、いずれもバスケットボールとは縁の薄い地域だったが、中学生になってバスケットに目覚め、1996年のドラフト全体15位でフェニックス・サンズに入団。98年にダラス・マーベリックスへ移籍してから実力が開花し、巧みなボールハンドリングとゲームメイキング、そして正確無比のシュート力を兼ね備え、サンズに復帰した2005年と翌06年に2年連続MVPを受賞した。

 5度のアシスト王にも輝き、通算1万335アシストは歴代4位。シュート全般の優秀さを示す「50-40-90」(フィールドゴール成功率50%、3ポイント成功率40%、フリースロー成功率90%以上)は4回も記録した。ステフィン・カリーですら1度しか達成していないのだから、その凄さがわかる。
 
【シューティングガード】
マヌ・ジノビリ
(アルゼンチン)
1977年7月28日生。198cm・93kg
キャリアスタッツ:1057試合、平均13.3点、3.5リバウンド、3.8アシスト

 ナッシュが現在ヘッドコーチを務めるブルックリン・ネッツのカイリー・アービングも、父ドレデリックがオーストラリアでプレーしている間に生まれたので、実はオーストラリア出身。しかし2歳の時にアメリカへ帰ってきたので「海外出身」とは言い難い。80年代の名選手ローランド・ブラックマンも、パナマ生まれだが8歳からアメリカに住んでいる。

 となるとやはり、生まれも育ちもアルゼンチンのジノビリが、アメリカ&欧州以外のベストSGに当てはまるだろう。99年にドラフト57位でサンアントニオ・スパーズに指名され、02年に入団。“ジノビリ・ステップ”の異名がつけられた変幻自在のムーブと、国際試合で鍛えられたメンタルの強さが売り物で、勝負所では特に存在感を発揮した。

 キャリア平均13.3点という数字以上のインパクトを残し、07-08シーズンはシックスマン賞を受賞してオールNBAチーム(3rd)入り。04年のアテネ五輪では準決勝でアメリカを撃破し、アルゼンチンを見事金メダルへ導いた。
 
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