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NBA

百戦錬磨のウォリアーズは第1シード獲得に重きを置かず?「関係ない」とグリーンが語る理由とは<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.02.28

 ウォリアーズにとって3年ぶりのプレーオフで、彼らとサンズが今の順位のまま順当に勝ち上がれば、カンファレンス・ファイナルで激突することとなる。そこでサンズは最大7戦のシリーズのうち4試合をホームで戦えるのだが、グリーンは「(第1シードを)取れたら最高だが、この組織にいる皆は、(第1シードを)追いかけて疲弊することに価値を見出していない気がする」と口にし、こうも話していた。

「俺たちが健康体なら、いつだってどんな試合でも勝とうとする。でも健康体でないならば、選手を使い尽くしてケガのリスクを高めるのは良くない」

 現在、ウォリアーズはグリーンとジェームズ・ワイズマンというフロントコート陣をケガで欠いているのに対し、サンズは司令塔のクリス・ポールが右手親指を骨折し、レギュラーシーズン残り試合を全休する可能性もある。そのため、プレーオフを前に両チームの順位が逆転することもあるかもしれない。
 
 だがグリーンが語ったように、ウォリアーズがここから主力を酷使し、サンズとの6.0ゲーム差を縮めて第1シード獲得へ向けてフォーカスするとは考えにくい。ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、そしてグリーンという3本柱を筆頭に、選手たちのコンディション調整を重視して、プレーオフをベストな状態で迎えることに時間を費やすのが妥当だろう。

 ジャ・モラント率いる3位のメンフィス・グリズリーズ(42勝20敗/勝率67.7%)が1.5ゲーム差まで迫っている点は気がかりだが、ウォリアーズとサンズというリーグトップ2に君臨する優勝候補たちの覇権奪取に向けた戦いが、水面下で始まっていることは確かなようだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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